光から音へ
小学校生活最後の学芸会があります。
事前に保護者の座る場所を子どもが抽選で決めてきました。
最前列、1番
わわわ、何?この引きの強さは!
ちょっと申し訳なくなりました。
娘だけ、ステージに上がらないのに、こんなに見やすい席を引き当ててしまって…。
当日は、ステージ横の小部屋でたった一人、音響を行います。
末娘は、人前でしゃべったり、演じたり、衣装を着たりすることができません。
そのかわり、機械の操作方法を覚え、決められた場面で正確に音や光を出すことは得意です。
前回の劇では照明を担当しました。
その時、長女と体育館の隅っこで、ステージの光を見ていました。
空間に溶け込み、注目されることがない光ですが、私たちだけはこの光は娘が出しているってことを知っています。
一生懸命、光を見ました。
今回は音を聴きに行きます。
娘の姿は見えないけれど、あの小部屋にいることを想像しながら。
みんな、良い席でじぶんのお子さんが見たいだろうに。
私たちは、どこでもいいのに…と思った時、ふと気づきました。
娘は娘の役割を全うしているんだ。
みんなと同じではないかもしれないけれど、これが娘の個性。
先生方はそのことを認め、教室に入らなくても、ステージにあがらなくても、そんなことは関係なく、同じ一員として接してくれています。
だから、胸を張って、私も1番の席で見届けることにしました。
劇は「かわいそうな象」
劇にも、これまでの日々にも泣いてしまいそうです。