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名探偵登場【熟語】Here, There & Everywhere

As he spoke, his nimble fingers were flying here, there, and everywhere, feeling, pressing, unbuttoning, examining, while his eyes wore the same far-away expression which I have already remarked upon. (p. 23)
そう言いながらホームズは、すばやく指先をひらめかせて、所構わずあちこちをさわったり、押したり、ボタンを外してみたり、何やら調べたりしていた。その間じゅうずっと、例のどこか遠くを見るような目つきをしているのだ。

Arthur Conan Doyle / A Study in Scarlet  (1886)

まさかこんなところでビートルズのあの名曲にまみえるとは。

かの名探偵シャーロック・ホームズのデビュー作『緋色の研究』で、同シリーズ初登場の変死体を調べている場面である。

あの永遠の愛の歌死体検分などに使うとは、ドイル許すまじ!って逆か。いや、逆でもないか。

てっきりポール・マッカートニーが広めたフレーズだと思っていた。昔からある言い回しだったのね。そりゃそうか。

あと A Study in Scarlet って頭韻を踏んでたんですね。これも今回気づいた。こういう、訳本では分からないことに気づくと、思わずニヤニヤしてしまう(ヤな感じだ)。新しい邦題として紅色べにいろの勉強』とか『褐色の観察』というのはいかがだろう。うん、なんか違うな。

ちなみにTM Network にも『Here, There & Everywhere (冬の神話) 』(1987)という曲があることを今回はじめて知った。アルバム『SELF CONTROL』はそんなに好きじゃないけど、何度も聴いてるはずなんだけどな。

ちなみのちなみに、エルフの女の子 Here とエルフの男の子 There とエルフで人魚の女の子(?) Everywhere が登場する Here, There, & Everywhere (2016) というファンタジー小説があることも今回知った。たぶん読まない。



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