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ノンオイル海外文学みそ風味【慣用句?】ever breathed(ジェーン・オースティン『高慢と偏見』)

His father, Miss Bennet, the late Mr. Darcy, was one of the best men that ever breathed, and the truest friend I ever had; (p.56)
ミス・ベネット、彼のお父上、つまり亡くなられたダーシー氏は、掛け値なしにすばらしい人物で、私の一番の親友だったのです。

Jane Austen / Pride and Prejudice (1813)

英文学最高峰の一つとされるマッチング小説より。高慢で嫌われ者のダーシー氏の秘密が、ヒロインの前に小出しにされ始めたらしき場面。

ever breathed を使って「これまでに呼吸をしていた(この世に生を受けた)すべての人間」の中で the best 一番だ、と言ったり、ever had で「これまでの人生で得たすべての友」の中で the truest 一番本物(本当の友だち度ランキング1位?あるいはもっとも信頼のおける、という意味だろうか)と言ったりと、とにかくクドい。

このクドさが海外文学を読む醍醐味のひとつではあるのだけれど、自分で訳すには脂っこすぎる。スマホが指紋だらけになりそうだ。

そこで、上では味噌汁くらいの訳にしてみた。でもまだなんだかバタ臭い。油揚げが入ってたか。

ベネットのお嬢様ぁ、あいつの父っつぁま、とっくの昔におっちんだダーシーの旦那様はなぁ、村一番の働きもんでな、正直もんだったのす。

味噌入れすぎた。




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