短歌
半袖に
涼しいうたが
やわり吹く
風には見える
公園の地蔵
────────────── ─
ちっちゃな公園のハンモックで寝ていた
元気な女の子が来た
譲ってベンチに腰掛けた
不思議そうな目
ニコっと笑い返した
気を許してくれたのか歌い始めた
歌に合わせて体を揺らした
その子とお母さんともうひとり
3人だけの合唱隊
空では飛行機が聞いていた
風は留まることを知らない
最後に笑みをこぼし合って別れた
もうすぐ初夏
半袖に涼しい風が吹く
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