#32 ダルムシュタット工科大学
明日でドイツに着いて10日になります。このあたりで、住んでいるダルムシュタットの街と、来月から研究員(日本的には博士後期課程院生)になる、ダルムシュタット工科大学(Technische Universität Darmstadt)を写真と共に紹介したいと思います。
ヘッセン州ダルムシュタット
ダルムシュタットはドイツの空の玄関、フランクフルトから南へ30kmのところにあります。日本からドイツへの直行便はほぼフランクフルトに着きますので、交通の便もとてもいいです。
ドイツでは、公共交通機関は社会福祉の一部と考えられており、月に49€(日本円で7,000円ちょっと)払えば、ドイツ全土のバス、トラム、地下鉄、電車(ドイツ新幹線 IC, ICE を除く)が乗り放題です。9月から大学研究員になれば、ヘッセン州内の交通機関はすべて無料になります。
街は高低差が少ないのでどこにいるかが分かりづらいのですが、街の中心のルイゼンプラッツ(Luisenplatz)が交通やビジネスのハブとなっています。
ルイゼンプラッツから少し歩くと、重厚な作りの博物館があります。いつも人が並んでいるので、勤務が始まる前の平日の午前中に行ってみようと思います。
ダルムシュタット工科大学
ドイツの大学は日本やアメリカ、イギリスとは少し異なる性質があり、伝統的に総合大学と工科大学が分かれています。現在はドイツ全土に9つの工科大学が設置されており、TU9(テーウーノイン:Technische Universität = Technical University)と呼ばれています。9つの工科大学は微妙に得意分野が異なっており、僕はその中で、コンピュータ・サイエンスおよび AI・自然言語処理を得意とするダルムシュタット工科大学を選びました。
大学キャンパスを紹介
大学は大きく2エリアに分かれており、上で紹介したルイゼンプラッツの近くにある Stadtmitte(=downtown) キャンパス(主に理工学部・関連研究科)と Lichtwiese キャンパス(その他の学部・関連研究科)があります。今日は僕が通うことになる、Stadtmitte キャンパスを紹介します。
コンピュータ・サイエンス学科
コンピュータ・サイエンス学科の大学院の建物は、緑豊かな公園に隣接して建っており、他の学部の建物とは雰囲気を異にしています。この建物で、昨年2022年11月に発表されて以降、「人間が文章を書いて発信する」行動の将来を左右する可能性のある、ChatGPT などの生成系言語モデルの将来が論じられています。
キャンパスは、昔通った筑波大学、実は今もまだ学生の立教大学、あるいは留学生として過ごしたカナダやオーストラリアの大学と比べると、「街の中に大学がある」感じです。「ここからここまでが大学です」という境界線はあいまいで、街中の建物に大学の校舎番号がついていたりします。
下の写真の白い校舎を見て、僕はなぜか “Summing Up” などを書いた英国の作家、サマセット・モームが滞在したシンガポールのラッフルズ・ホテルを思い出しました。
そういえば、昔は真剣に写真をやっていたなと思い出して、スナップを撮ってみました。「ササキくんはいつも縦構図スナップなんだね〜」と言われたことを思い出します。なんだか、カメラは縦に構える方が気合が入るのです。
今日もお読みくださって、ありがとうございました🎓
(2023年8月12日)