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【読書感想】夢の叶え方を知っていますか?

妻が偶然ネット検索で見つけて購入した森博嗣さんの著書、届くやいなや直球なタイトルに惹かれ、妻よりも先に読破してしまった。本著は夢(睡眠中に見る夢ではない)の本質に迫る本であるが、著者は、以下のように定義している。

夢の本質は「自分を楽しませること」

そして、著者自身の夢は自宅に鉄道庭園をつくり、線路を敷き、ミニチュアの機関車を走らせ、実際運転もすることである。広い土地を求め何度も引っ越しをし、毎日土を掘って鉄道庭園の工事を続け楽しみ続けている。

著者は夢を冷静に分析していて、

職業的な夢は他者との競争になる。趣味的な夢であっても、誰かに見せて認められたいとなれば、夢の本質からズレていくことになる。

という趣旨のことを書いている。たしかにスポーツ選手も競争だし、社長になることだって競争だし、パイロットになることだって入社試験にパスしなければなれない。また、趣味的な夢も他者の評価が入りやすい。登山だってコレクターだって、すごいと思われたいモチベーションは少なからずあるはずである。

さて、これを機に今までの自分を振り返ってみた。

●小学生・・・カブトムシやクワガタ採り、ビックリマンシールの収集に夢中→友達に自慢するモチベーションが高い。

●中学生・高校生・・・ファッションに興味を持つ→異性にモテたい要素が強い。。。 RPGゲームにハマる→これは夢の本質に近いが、クリアすると夢を失う。

●大学生・・・車購入→これも友達や異性を意識した要素が強い。映画・音楽・インテリア・熱帯魚にハマる→熱帯魚は水槽の手入れが大変なのでやめてしまったが、その他は、一時期の熱は冷めたが継続して好きである。

●社会人・・・ファッション・国内旅行・ゴルフ・街歩き・カメラ・トレッキング・競馬など広く浅く好きだが、これも他者との関係性が強い。園芸(鉢植え)→植物男子ベランダーに影響されて始めたが、自分だけの楽しみであり、夢の本質に近い。また、高校生からコンスタントに継続している読書は、誰かに知識をひけらかすことを除けば、夢の本質に近い。

整理すると、好きな家具類に囲まれながら、読書・音楽・映画・園芸を楽しみ続けるのが自分の夢?のような気がしてくる。本・音・映像・植物は枯渇する可能性が非常に少ないし。

職業的な夢に関しては、特になりたいものがあったわけでなく、なんとなく役員に憧れて中小企業に入社したが、途中でどうでも良くなって転職した。今は比較的大企業だが、以前ほどの出世欲はない。(むしろフリーランスに憧れて、ウロウロしている)

以上振り返ってきたが、夢の本質に近づくのはなかなか難しそうである。しかし、著者はヒントを与えてくれている。それは「作る夢」である。現代はどんなにマニアックなものでも、インターネットで欲しいモノがすぐ手に入り、作るという概念が希薄になってしまった。著者が提案する「作る夢」は、

作曲・作詞・作文・作画・菜園・飼育・修理・復刻・調査・研究・その他魚釣り・山登りなんかも。

ヒントは、オリジナル作品を楽しみながら創り続けること。。。なんかnoteのコンセプトと似てる?

最近、漫画家が晩年まで描き続けているなぁって思っていたが、腑に落ちた気がする。

自分の好きなものを作り、探求し続け、自分のストーリーを創る。それこそが幸せなのかもしれない。誰かになる必要はないのだから。

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