シェア
さおりす先生
2019年1月12日 10:31
私がこの小説に出会ったのは高校の世界史の授業であった。世界各地域の文学作品を時代ごとに作者名と共に頭に叩き込むことにうんざりしている最中、この本のタイトルは強烈な印象を私の胸に残した。当時、一体どんな物語なのか想像を巡らしたものの実際に本を手に取るには至らなかった。 時は流れ、先日古本屋でこの「脂肪の塊」を見つけ内容に触れるに至った。舞台は普仏戦争の最中のフランス。プロシャ軍の占領地から脱
2019年1月13日 13:16
1950年7月、ある一人の僧侶の放った炎によって金閣寺が全焼しその他文化財6点も失われるという衝撃的なニュースが日本全国を駆け巡った。 この金閣寺放火事件は多くの小説家達に多大な影響を与え想像を駆り立てた。そしてその動機を探った。日本を代表する文豪三島由紀夫もその一人であった。今回はヘーゲル美学を交えながら本作「金閣寺」を考察していきたい 。金閣寺放火事件について、水上勉が著書「金閣炎上」