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企業広報バイブル #49 「いきなり広報」さんは大変!

🎵日米のリーディングカンパニーで企業広報を統括して気付けば28年。IT系、インターネット系、不動産、エンターテインメント企業、広告代理店、流通業界トップ企業広報アドバイザーまで色々。かなりの私見も交えて色々書いてみようと思い立ちました、、、🎵

時代と共に広報の周りも変わる。そして有難いことに今はスタートアップでも中小企業でも、「広報って大事だよね」機運が高まっているのは有難いことである。実際、その規模であっても広報としてはお役に立てることはたくさんある!!!
ただ、残念ながら、予算をかけて新規採用して広報のプロを入れなくては、という発想が薄い会社も多い。広報担当は欲しいが採用はしたくない、という結果、最近たまに見るのは、他部門の社員1人を「明日から貴方が広報担当ね!」。いきなり広報さんの誕生である。

広報のノウハウ本は沢山出ている。若干、PR会社(代理店)出身の人が書いている本が多いような気がして、企業側スタンスとは少し違うけれど。
自分にとってどんな本が参考になるのか、を見分ければ何となく仕事のことはわかる。

しかし、実際に仕事が始まると、その通りになんか行かない(泣き)。さまざまな壁にぶつかるし、本の通りにやっているのになんで?なんてことも多い。企業広報になればなおさらである。広報のケース、は会社の数と社長の数だけあってみんな違うから。仕事が動けば、会社の「中にいるから」できること、影響を受けること、外との間で悩むこと、に日々大きく左右されるのが広報だったりする。

さて、最近多く見かける「突然広報さん」の話に戻ろう。社長は、広報なんて仕事、日本語が書けて(リリース)、喋れりゃ(メディアとのやりとり)、誰でもできるさ、と思っているのだとしたらあまりに悲しい、、

もし、任命した担当を会社を代表する広報担当として育てたいと思うなら、少なくとも数年は、予算に応じた時間数で良いのでベテランの広報アドバイザーを起用してほしい。私もそのような案件でスタートアップの広報アドバイザーや、大手日系企業の広報アドバイザーを受けている。私が表に立つのではなく、二人羽織の後ろに入り、現場を共にしながらサポートをしていく仕事である。聞ける人がいる、自分が考えた解決方法以外の可能性を提示してくれる、一緒に考えてくれる、人と歩みながら成長していけると思う、

本の限界。なぜ、本から「生きた広報の今」を学ぶことは難しいか、ニュースリリースを一例にあげる。ニュースリリースの届け方は10年前と今では大分違う。そして今のメジャーメディアの記者は1日に企業の広報担当から、ニュースリリースのメールを200本以上受け取るの。開封する数は多くて5本というのが現実。そうなると、知っている広報担当からのメール、興味ある企業からのメール、そして、お付き合いはないけど、タイトルで目を引いたメール、しか開かない。

リリースは、しっかりとファクトを書き切る、とか、今、この会社がこの情報をリリースアウトする理由、意義が分かるように書くなどの基本は大切である。が、今はもっと大事なのは、タイトルの語数である。

今は、ほとんどのケースはニュースリリースをメール配信する。送られたメールのタイトルは、相手のメールボックスに何文字表示される?か意識していますか?
例えば【XXXXXX社ニュースリリース】以下、何文字のタイトルがメールボックスに表示されるのか?を意識してタイトルをつけているのか?という話。表示が30文字くらいだとして、【XXXXXX社ニュースリリース】以下、15文字前後しか表示されない。このタイトルの魅力度で記者がメールを開けるかどうか、決めるとしたら、魅力ある表現がタイトルの後ろにあって、タイトルが長かったら、このリリースは一生開封されないのだ。

リリースの書き方云々を山ほど語ってくれる本はあれども、こーゆー「広報の今」テクニックを教えてはくれない。

「いきなり広報」さんから、「おひとり様広報さん」、そして、同レベルの人との「おふたり広報さん」のみなさん!!!無駄に試行錯誤しないで聞いて欲しい。。。と思うこの頃である。


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