「本屋で味わうFeel度Walk・知図を描こう」を開催しました👣そして参加も!
きのう、本屋アルゼンチンのイベントユニット・ジェネレーター公民館(以下、ジェネ公)で、「本屋で味わうFeel度Walk・知図を描こう」を開催しました。開催しつつ、私も娘コリスと一緒に参加しました。
Feel度Walk・地図を描こう
糸島の予想気温は35度……。外を歩く……暑さは大丈夫だろうか。みんなで無理なく、ゆるくいこう。
当日、早めに会場に着くと、外も会場も、心地好い風が吹いていた。アイスコーヒーを飲みながら、いただいたスコーンを食べた。夏の朝の風は、気持ちいい。日が昇りきる前に得した気持ちになる。早めに集まったジェネ公のみんなとゆるゆるおしゃべりをする。今日もフィッシュさんの服が素敵だ。こうすけさんは、朝からギターの練習をしている、なんと贅沢な時間。のんさんは、テーブルで画用紙にゴソゴソとなにかを書いている。
今日はどんなカタチでやろうか?と会話する。会場となるこっからオフィスは、来るたびに椅子の配置が変わっていて面白い。机が出ていることもあれば、出ていないこともある。今あるカタチを見ては、どんな催しが行われていたのかを想像する。かっちり系のミーティングかな、講義かな、ゆるいイベントかな。
机と椅子を周りに寄せ、知図を描くようの机を準備することにした。暑さを心配していたが、窓から玄関へと吹き抜ける風が、心地良くて、「暑い」という言葉を忘れさせてくれる。風は偉大だ。
「本を一冊持って自己紹介」が、やっぱり好きだ
ジェネ公イベントでは、参加者の方にお気に入りの本を一冊持ってきてもらう。と言っても、忘れる方もいる。ジェネ公メンバーだって忘れるから大丈夫。お気に入りの本を持ってくることを忘れたら、電車のなかで読んできた本や、スマホで本を紹介してくれる方もいる。本がなくてもいいけれど、あると自己紹介のときに話が広がったりする。初めて会う人が自分と同じ本を読んでいたり、初めて会う人を介して、初めての本に出会う。誰かが持ってきた本が、不思議と今の自分に響いたりする。人にも出会うが、本にも出会う場なのだ。
「ネガティブフィードバック」「『叱らない』が子どもを苦しめる」「天使突抜」、初めて目にする本ばかりだった。お花屋さんで働いていた方は、本を読むのが苦手だからと重厚感のある花の写真集を持ってきてくれた。本って文字だけじゃない、世界が広がる。
あてもなく歩く・写真を撮る
一緒に参加したコリスとお友だちもカメラを持ってパシャリパシャリ。数日前までのジメジメ感はどこへやら。カラッとした空気に風が気持ちいねーと話しながら歩く。コリスは「風を撮るんだ」とはり切っていた。
踏切渡って
海に出る
サンダル脱いで海に入る
最終的に海へ浸かった・・・
お母さんもサンダル脱いで海に入る
足が片栗粉のようなきめ細かな砂に埋まっていく。波に運ばれていく砂を見ていると、その砂に埋もれてみたくなる。欲求に逆らえず履物を脱ぐ。
波にときどき輪っかがあらわれる。どこからか湧いてきくのだろう。砂のなかの生物の呼吸だろうか。波模様も輪っかも各々の輪郭を表しては、消えていく。その形は一瞬だけのもので、同じ形はもう表れない。瞬間を生きている。
海に気持ち良さそうに浮いている長いなにか。抗うことなく形を変え、揺れている。気持ちいいだろうな。
海にかえる
海にかえる
ジェネ公のこうすけくんが上着を脱いで海に入っていた。着ぐるみを脱いで海に入ったんだ。人間の着ぐるみが畳んで置いてあるように見えた。それを知図に描いた。
17人でFeel度Walk
風を見る
知図を描く
知図を共有する
今回は、土のなかから地面に出てきたみみずを描いた人がふたり。描いてないけど、海にも道路にも干からびたみみずがいるのはなぜか。なぜみみずは、よせばいいのに外に出てくるのか、という話になった。土のなかも暑いから良かれと思って出てきたら、外はもっと暑かった。体を守るものもなく、むき出しの身で生きている。暑いと思った時にはもう手遅れで、土に戻る余力もなく、干からびてしまうのではないか……。皆で話しながら仮説を立てて盛り上がる。なぜ私は干からびたみみずが気になってしまったのか……、これがどこかで繋がっていくのかなーーと自分を振り返る人も。
人が見ているもの、感じていることを知ることは面白い。
コリスとFeel度Walk!
日曜朝、きのうのFeel度Walkでコリスが撮ったデータをパソコンに移した。知図に描いた写真以外を見ながら感動した。コリスが見ているものを見ることができる喜び。風を映すと言っていたコリスは、本当に風を撮っていた。
コリスの知図
コリスが知図に選んだ写真
友だちと入った海を描いたコリスの知図
フィッシュさんが、「コリスちゃん、地球を描いてるね」と言ってくれた。たしかに、そう言われてみると、コリスの砂浜も海も山も曲線になっている。私ひとりで見ていたら気付かなった。見える人には見える、見えない人には見えない。こんなところにも、みんなで知図を見る理由があるのだなと思った。
私には真っ直ぐに見える地平線がコリスにはまあるく見えている、おもしろい。自分が見ている世界はほんのひと握り。世界はその人のなかにある。いろいろな世界を生きている人がいることを知る。
開催 本屋アルゼンチン
糸島・二丈エリアの最果ての地にわざわざ足を運んで遭遇する「わからなさ」が価値の本屋。ビジネスとアカデミアの間をつなぐ頼りない吊り橋として存在するのがこの本屋の特徴。吊り橋は揺れる。揺れるから身体に染み込み、忘れない。ズレとユレをアマゾンではなく、アルゼンチンから。
主催 ジェネレーター公民館
本屋アルゼンチンのインターン生で構成された場作りユニット。「なんとなく気になる」「面白そう」そういう感覚を大切にしながら、偶発的にそこに生まれるものとの出会いを楽しむ、面白がるひと。そんな人たちが集まる、誰でも来られるパブリックな「場」をイメージしています。