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十二月二十四日のコリス
前日に終業式を終え、学校から帰るなり「終わったー!」とランドセルも靴下も脱ぎ捨て、床に寝転んだコリス。「のび太スタイル」と呼ぶ仰向けに寝そべり膝を曲げた足で動く方法で、縦横無尽に床の上を移動してみせた。冬休みに入った喜びを全身で表現していた。
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学校を終え休み一日目の昨日、家族3人でランチに行った。十二月、私もがんばった。誕生日もあったが、いつもと変わらず働いて、なんならいつもより忙しくてゆっくり過ごせる日がないまま年末を迎えようとしていた。夫は16年働いた会社を辞めることを決めた。それぞれを労い、美味しいごはんを食べる時間を持ちたかった。だからクリスマスランチを予約した。自分への1年間の「おつかれさま」も込めて。
たっぷり寝て、遅めにお店に行って、みんなでクリスマスコースをいただいた。五感を使って遊園地でアトラクションを楽しむような感覚だった。私はアトラクションに酔うので、こうして一緒に食事をする方が好きだ。撮った写真も消してしまうのでここに載せておこう。
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メニューを見て、どんなものが出てくるのかを想像し合う。出てきたものについて聞いてみる。食べて感想を伝え合う。家では絶対に出てこない料理たちにコリスも興奮していた。食べきれない分は夫や私に分けながら、デザートのケーキには、紅茶を飲んでいた。コリスは紅茶なんて、飲めるのか……と驚いた。学校の水筒に入れている麦茶しか飲めないと思い込んでいた。
帰りに天神地下街に寄りたいというコリス。財布を持ってきたので「LUSH」で欲しいものがあるという。「気になるものがあれば」とのお兄さんの声がけに便乗し、2度も手を洗ってもらった。「ママ、私にプレゼントしてくれない?」とおねだり上手だ。クリスマスプレゼントにバスボムを買った。「今日は最高だね」と、バス停に向かうコリスはスキップしていた。
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そして、夜。
「サンタさんがくるから早く寝なきゃ」と22時に布団に入るも、寝れないコリス。朝もたっぷり寝ているので眠くないのだ。私も一緒に布団に入るが、横でゴソゴソ身体を動かし続けている。「そうだ」勢いよく起き上がると、腹筋を始めるコリス。そして、腕立て伏せも。「こんな日に限って寝れない」と苦しそうだ。サンタクロースを信じているのかどうか怪しい発言がたくさんあったが、ここにきて必死に寝ようとしているコリス。かわいかった。
「あくびをたくさんしたらねれるらしいよ」と伝えると、あくびの真似をし始めた。それでも寝れなくて、小さい頃のように足の裏を揉んでくれないかとお願いしてきた。3歳くらいの頃は、足の裏をモミモミされると気持ち良くなってすぐに寝ていたことを思い出したようだ。それでも寝れなくて、小さい枕を抱いて背を向けた。しばらくするとスースー聞こえてきた。スマホを見ると23時50分になっていた。寝れてよかったね。そして、二十五日朝、まだコリスは起きてこない。
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