本棚を整理する|忙しかろうと本を読む工夫
何度もこのnoteに書いているけれど、2024年あたりから仕事で中間管理職になったことで本を読む量が格段に減ってしまっている。シンプルに忙しいことと、それにより酒を飲むようになったからだ。恥ずかしい理由だと思う。
自分でも課題意識は持っていたけれど、その習慣が変えられないまま1年を過ごしてしまった。多い時は1年間で60冊くらいは読んでいたけれど、2024年は10数冊に過ぎない。50冊近くの読書経験を機会損失してしまったことになる。
その間「自分の時間を作れる会社に転職しようか」とか「一度キャリアブレイクをして読書三昧の数カ月を送ろうか」とか、色々な妄想をしていた。
去年『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』という新書が凄く売れたらしく、僕も書店で冒頭だけ読んだところ思わず共感してしまった。これが売れたということは、本を読みたいけど何故か読めなくなってしまった労働者が世の中にたくさんいるということだと思う。僕と同じように。
それでも個人的には本を読めなくなる理由を知るより、まずは働きながらも読めるようになりたい。現時点ではサラリーマン以外に食ってく実力が乏しく、もう少しはこの状態を継続することが僕の生存戦略だからだ。
ということで、日々の暮らしを振り返ってみて、なぜ僕が本を読めなくなったのかを考えてみた。「仕事が忙しい」以外に、原因がふたつほど思い浮かんだのでその対策を講じてみることにした。
ひとつは、転勤で引っ越したことによって、行きつけの書店がなくなったからだ。そして仕事が夜遅く退勤後に空いている書店がなく、平日は書店に寄れない。
そこで、平日に毎日行くことは諦めつつも、週末に駅構内に見つけた三省堂書店に毎週通うことにした。買わなくても行く、物色をするのだ。
これがなかなか効果てきめんであり「あれも読みたい、これも読みたい」という気持ちが高まり、読書欲が復活することに繋がっていく。
もうひとつの理由も引っ越しがきっかけとなっている。引っ越しの際に本棚の本たちを整理しなければならないところだったが、当時は多忙のなか引っ越しをしたので現在に至ってもあまり棚が整理されていない。本によっては上巻と下巻が並んでおらず飛び飛びに配置されていたりする。(読書家にとってはあり得ないと思われることだろう)
これを今は少しずつ整理している。まず始めたことは、買ったけれどもまだ読んでいない本を別のエリアに配置して「積読群」を構成してみた。
これにより「こんなに読んでないのか」と思いつつ、早くこいつらをやっつけてやりたい気持ちが高まってきた。これらを読み終えたとしたら、自分の思考はどう変化しているだろう。そう考えるとワクワクしてくる。
この二つを実践したことで読書欲が戻ってきた。そして、平日については酒を飲むことを(ひとまず)辞めた。取り戻したシラフの時間で本を読むことができている。
こうしてみると、忙しかろうと1時間前後くらいは本を読むことができることに気づき、平日に毎日1時間読んで週末にまとまった時間を読書に充てれば1週間に1冊くらいは読み終えられそうである。毎週1冊読めれば、年間で52冊読了だ。
本が読めなかったのは根本的には仕事の忙しさのせいではなく、自分の中の読書欲が枯渇してしまっていただけなのかもしれない。こういった工夫によって読書ができるならば、もう少し仕事も続けられそうな気がする。