続・気楽に働く|思いつめない仕事術
仕事の負荷とプレッシャーに押し潰されてしまい、結果的に破綻してしまうくらいなら、責任を放棄しない程度に気楽なマインドで働いた方がいいという話を書きました。
その時は、世の中に存在する数多くの失敗の歴史と、自分の些細な悩みを比較することで「自分の失敗など大したことではない」と思える考え方を書いています。
それは、他人と自分を比較することで手にする気楽なマインドでしたが、他人を比較対象にするまでもなく、自分ひとりで気楽になれる考え方がもうひとつあります。
これは僕の個人的な経験と大きく関連しています。
僕は20代の前半に胃がんを患ってしまい、明確に死を意識した経験があります。(詳しくはプロフィール記事や過去記事をお読みいただけると嬉しいです。)
幸い、医療従事者のおかげもあって一命を取り留めましたが、手術に臨むまでは転移の疑いや進行の速さなど様々な要因が含まれ、今後生きていくことができるのか全くもって不明瞭な状態でした。
その後、定期的な健診を続け、あれから10年以上の月日が経ち、現在も再発や転移なく健やかに過ごすことができています。
若い頃に生死を彷徨う経験をしたこともあってか、その経験を上回る不安に直面したことが今のところありません。
仕事において、どんな危機的な状況に身を置いても「死ぬわけではないし」と思うことができるのです。
もちろん、ひと昔前の鳶職や危険物を取り扱う仕事、凶悪犯罪に関わる刑事など、本当に命がけの仕事も存在しますが、僕の様な一般的なサラリーマンが従事する仕事で命の危険が冒されるほどリスキーな仕事はそう多くはありません。
勤務が長時間に渡り過労になるケースがあっても、職場に相談したり転職をすることによって、自分でその身を守ることができます。
重大な責任を負う立場に立たされて大失敗をしたとしても、せいぜい給料が下がるか解雇されるだけです。もう一度就活をしてやり直せば、自分の身は守ることができます。
それに比べて身体にがんを患っている状態というのは、いつどのようにがんが進行するか読めず、不安に苛まれながら衰弱していく身体と向き合わなければなりません。
それに比べると、仕事の負荷やプレッシャーに押し潰されてしまい、心身がともに弱ってしまうというのは、貴重な人生の時間において、非常にもったいないことだと思います。
「死ぬわけではあるまいし」
そう思うことで、気楽に働ける人が増えることを願っています。
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