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23年間、風雪に耐えた1本のピッケル①

芳賀淳子

 今は亡き父、三田幸夫(※1)が1925年の日本遠征隊のメンバーだったことから、マウント・アルバータには子供の頃から特別の親しみを覚えていた。 この夏、夢が実現して、間近にこの目でその山を見ることができた。 同行の仲間が登頂に成功したのを祝った後、私たちはジャスパーを訪れた。 そこで「あのピッケル」に出会えるとは、日本を発つ前には思ってもみないことだった。

 ピッケルはジャスパーの博物館のガラスケースの中に展示されていた。

 このピッケルは、1925年、日本からの遠征隊がマウント・アルバータを初登頂したときに、山頂に残したものである。 ピッケルは空き缶に入れられた記録の紙片とともに、山頂に積まれたケルンにしっかりと立てて残された。 遠征隊の支援をした細川護立(もりたつ)(※2)侯爵の頭文字M.T.H.が、純金でピッケルに象眼されていた。

(※1)三田幸夫
慶應義塾大学山岳部卒、日本山岳会元会長。執筆者の芳賀淳子の父

(※2)細川護立
肥後熊本細川家第16代当主。侯爵。
1906年学習院高等学科卒、その後東京帝国大学。
イニシャルの「M.T.H.」を象嵌したピッケルを、槇有恒に託し、岡部長量・波多野正信がアルバータ峰山頂に担ぎ上げる。

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