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「遺体」明日への十日間〜追悼 西田敏行様〜
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言葉とは何だろう⋯
演技とは何だろう⋯
感想とは何だろう⋯
私如きの言葉では、この映画を伝えられない。
これは本当に演技なのだろうか。
演技を越えた西田敏行さんの魂の叫びが、此処にある。
あの3月11日が、今年もまた来る。
岩手県釜石市の遺体安置所を題材としたルポルタージュ。BGMも効果音もなく、物語は主役級の俳優陣だけの演技で坦々と進んでいく。
その中で主演を務めたのが、西田敏行さんだ。
⏬️この中で、日蓮宗のご住職が「妙法蓮華経」の「如来寿量品」を声を詰まらせて唱えられる。
不謹慎であり、当たり前なことなのだが、私はご住職もまた「人間」なのだと思ってしまった。
「あの方々は死体ではありません。ご遺体です」
西田敏行さんのこの台詞に共感しかない。
西田敏行さん演じる元葬儀会社に勤めていた相葉常夫がボランティアで、この釜石市の遺体安置所で働くことになった事から、この物語は始まる。
この映画を紹介するにあたって、私は何度も、このレビューを書いて何度も消した。
そして出た結論は、私のチャチな言葉ではなくて、相葉常夫に突き動かされた釜石市職員の姿、ご遺体に対面した時の被災した皆さんの姿⋯
とにかく一人でも多くの方にただ観て欲しい。
自然災害からは逃れられない。
「死」も必ず、いつかは我々に訪れる。
でも
この映画を観ると日本に生まれて良かったと思う。
日本人の「死生観」を感じた。
正直言って物凄く感動した⋯とか、そうではない。この映画からは、
哀しみの先にあるものは⋯
人間として生きてきた最期は⋯
そんなモヤモヤとした良く分からない感情が湧いてきた。
日航機墜落事故を描いた「クライマーズ・ハイ」が事実を元にした衝撃を描いた華のある映画なら、この「遺体」には華はないが、被災者のやり場のない悲しみと静かな怒りが込められている。
それを見事に演じきったのが西田敏行さんだ。
日本はまた素晴らしい俳優を、エンターティナーを亡くしてしまった。
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忙しさにかまけて、コメ返が遅れています。
ごめんなさいm(__)m
でも元気です。