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「あの花が咲く丘で君とまた出会えたら」(映画感想)


花は散るから、枯れるから美しい

本当にそうだろうか?
私達は「花が散る」事を知っているから、その限られた時間が儚くて「美しい」と感じるのでは、ないだろうか?
小賢しい知識の上に成り立つ「美」ではなく、素直に美しい物は美しいと感じてもいいのではないか?
と今朝の私は思っている(笑)あ〜あ、この矛盾(笑)

掴みかけた幸せが、手のひらの隙間からサラサラと砂のように零れ落ちていく。
その刹那な時をきちんと哀しいと感じられる私でありたいと願う。

おはようございます、sanngoです。


#挨拶文を楽しもう

#なんのはなしですか



昨日は終戦記念日だった。
そして今日は私の親友のちーちゃんの誕生日だ。小学校から、ずっとずっと仲の良かった彼女は、数年前に癌でこの世を去った。
私は主人の介護中で彼女の癌も亡くなった事さえも知らなかった。一つのことに没頭すると周りへの配慮が足りなくなるらしい。

「大切なもの」が、いつも一つだけになってしまう。



この性格は何とかならないものかしら?と思う(笑)

聡明だった彼女とは中学生で「反抗か革命か」のカミュサルトル論争を語り合った。ちーちゃんはサルトル派で私はカミュの肩を持って、どちらも譲らなかった、あの頃が懐かしい(どこまでも生意気だった)

でも、ちーちゃん、貴女が私にカミュの「異邦人」を教えたんだよ(笑)

「昨日、ママンが死んだ…」

論理的な一過性が失われている主人公だと解釈には書いてあるが、論破したからと言って、それがNANNANだろう?(藤井風デビュー曲 笑)
人の持つ本質は変わりはしない。
と、またサルトルに噛みついたところで(苦笑)映画の感想いってみよう!

#なんのはなしですか


現代に生きる女子高生 百合(福原遥)は、自分の置かれた状況全てに苛立って生きている。 自らの進路相談の席で「魚臭い」母を疎み、その夜に母と喧嘩をして家を飛び出し、防空壕で一晩を明かす。
起きてみたら、そこは1945年の6月だった。

というパラレルワールド全開のストーリー展開に、最初は
「薄っぺらいんだよ」
と嗤ってしまう。

でも…
特攻隊員の彰(水上恒司)や、その仲間達が現れてから、私はこの物語に心を鷲掴みにされていく自分を感じていた。

現代に於いては、選択肢の幅が広い。
スマホ一つを取ってみても、沢山の種類の中の一つを選ぶ事が出来る。
ところが、1945年の時代には選択肢は「生か死」の二つしかない。私の言いたい事が分かるだろうか?特攻隊員と言う立場に居なくても、あの角を曲がれば空襲に巻き込まれて死んでいるかもしれない…
そんな時代、生きる為に大切な着物を売り米に変える。その僅かな米さえ、空襲から逃げるために失ってしまう。
それでも人は大切なものを見つけ出して、恋に堕ちる。「たった一つの大切なもの、ひと」

百合が繁茂する丘での二人のシーンは、儚くて切ないが滑稽にも思える。だって、二人には未来が将来がないから(泣)
限られた時間の中で、それでも愛さずにはいられない。
一輪の百合を携えて彰は空へ旅立っていく。もう二度と帰っては来られない死への飛行へ。

物語の中で百合は何度も
「この戦争は負ける」
と叫ぶ。
もちろん、その行為は非国民であり、洗脳されている人々はその言葉を誰も信じようとはしない。それでも叫ぶ、愛する人を守るために二人で逃げるために…
「教師になるのが夢だったんでしょ?夢を叶えるために逃げましょう」

でも彰は逃げない。百合と一緒に逃げてはくれない。国を護るためなのか、百合を護るためだったのか…

そういう男だったから惚れたんじゃないの?ねぇ、百合ちゃん?
と、とうに初恋なんて忘れてしまった私は主人公に問いかけてみる(苦笑)

とにかく観て欲しい。
「永遠の0」や「ラーゲリより愛を込めて」のような本格的な戦争映画ではない。ラブストーリーと受け止めてくれても構わない。
でも、あの方々が居てくれたおかげで私達は、今日もこうして贅沢を言って生きさせてもらっている事を絶対に忘れてはならない。

本当に「大切なもの、ひと」はひとつでも、いいのかもしれない(苦笑)


私なら優等生な彰じゃなくて、石丸(伊藤健太郎)に惚れたなぁ←ソレ、聞いてませんから(笑)

どんとこい秋2024(笑)
どんとこい台風🌀だけは、止めてね(泣)


風の音だけが聞こえる。




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