藤田早苗

英国エセックス大学所属で国際人権が専門です。大阪出身・写真家。国連人権機関に日本の情報提供をし、冬場は日本で講義講演してます。2022年12月に『武器としての国際人権、日本の貧困、報道、差別』(集英社新書)を出版。その「後日談・裏話・解説」なども書いていこうと思います。

藤田早苗

英国エセックス大学所属で国際人権が専門です。大阪出身・写真家。国連人権機関に日本の情報提供をし、冬場は日本で講義講演してます。2022年12月に『武器としての国際人権、日本の貧困、報道、差別』(集英社新書)を出版。その「後日談・裏話・解説」なども書いていこうと思います。

最近の記事

たとえ当事者じゃなくても ー Sheでも Heでもない ‘’They’’

りゅうちぇるさんの死 7月12日、りゅうちぇるさんが亡くなったというニュースが報じられました。私は日本のテレビが見られないので、りゅうちぇるさんの活躍されている姿も見たことがなかったのですが、やはりショックでした。 日本では6月には、LGBT理解増進法案が国会で可決されたばかりでした。これは、当初の案にあった、「差別は許されない」という文言が「不当な差別はあってはならない」と弱められるなど、問題が残るものではあります。 が、少なくともこの法案を機会に、関連書物の売りあげ

    • 日隅一雄・情報流通促進賞2023奨励賞受賞・藤田早苗スピーチ (Sanae Fujita Award Speech)

      日隅一雄・情報流通促進賞について (English followed) 表現の自由、情報公開、国民主権の促進に生涯を捧げた日隅一雄さんという弁護士がおられました。2012年に惜しまれつつも亡くなられたのですが、彼の理念を基に日隅一雄・情報流通促進基金が設立され、公正な情報の流通の促進をし、真の国民主権の実現に貢献している個人や団体を顕彰し、支援を行うことを目的として「日隅一雄・情報流通促進賞」が設立されました。 今年で11回目を迎える名誉ある日隅一雄・情報流通促進賞の受賞

      • イギリスの多国籍ストリートに見る難民の受け入れ

        近所の多国籍ストリート 私はロンドンの通勤圏の町に住んでいますが、そのタウンセンターの端っこには私が気に入っている通りがあります。そこには、いろんな国の人による飲食店や食料品店が並んでいるんです。 トルコ、ギリシャ、ナイジェリア、クルド、韓国、シリアなどの食堂やレストラン、アフリカやアジアの食料品店、などなど。 イギリスでは、おいしいものは高いお店に行かないとありつけず、手ごろでおいしいものはあまりないので、私はほとんど外食はしません。 が、この通りのお店はちょっと別

        • イギリスのイースターに思う「世界人権宣言」

          イースター(復活祭)の週末 少し前のことですが、先日の4月9日はイースター(復活祭)の日曜日でした。キリスト教の国では、この日の前後がお休みで「長い週末」の国が多いです。イギリスはその前の金曜日から月曜日まで4日間お休み。 金曜日――Good Friday(祝)、 土曜日 日曜日――Easter Sunday, 月曜日――Easter Bank Holiday(祝) という感じ。 この間、いろんなものがスローダウンします。例えば、私は休み前に届くはずの荷物3つを待っていまし

          坂本龍一さんの名言とイギリスでの出版

          イギリスでの報道 坂本龍一さん、亡くなられてしまいましたね。 イギリスでもBBCやガーディアンが報道していました。「革新的なポップスターになった前衛的芸術家」という感じで。 それぞれの思いを記されている皆さんのSNSでの投稿を見ていて、私もいろいろ思い起こしています。 例えば、私がイギリスに留学してきて来てすぐ、寮の友達の影響でこのCD(BTTB)を買い、半分以上の曲はあまり好みにあわないのですっ飛ばしながら、BGMの一つにしてコースの課題に取り組んだ思い出があります。

          坂本龍一さんの名言とイギリスでの出版

          イギリスのロックダウンと『武器としての国際人権』

          はじめまして こんにちは。今イギリスでこれを書いています。こっちは今日も天気悪いです。今年の3月は雨ばっかりでした。 私、2022年12月に集英社新書『武器としての国際人権』を出版したんですが、その後、読者の方々に(「有料でもいいから」)「その後日談とか裏話が聞きたい」とか「いろんな人権の話が聞きたい」というリクエストをいただきました。 そういえばFacebookでもそういう投稿には反応が多い。NOTEってやり方まだよくわからないけど、とりあえず書いてみますので、お付き

          イギリスのロックダウンと『武器としての国際人権』