芭蕉布 人間国宝・平良敏子と喜如嘉の手仕事
6月7日初日の<特別展>芭蕉布展 〜人間国宝・平良敏子と喜如嘉(キジョカ)の手仕事〜へ行ってきました。
場所は大倉集古館です。
私は去年の12月に行った際、メンバーになっていたので一年間フリーです。
此方のフリーパス、メンバーと1名まで無料で入場できます。多分オークラとしてはお二人で鑑賞後、お茶なりお食事などをしにホテルに立ち寄ってほしいのでしょうね😉
今回は初日の平良美恵子さん(喜如嘉芭蕉布事業協同組合 理事長)のトークイベントに合わせて、母を誘って行ってきました。
芭蕉布とは亜熱帯を中心に分布する植物・芭蕉布からとれる天然繊維を原料とした、沖縄を代表する織物で、平良敏子さんは第二次世界大戦に消滅しかけた伝統技法を復興させ、現代へ繁いだ方です。人間国宝で昨年百歳を迎えていらっしゃるそうです。
写真は撮れませんでしたが、彼女のお使いになっていた道具や織物がたくさん展示されていました。
此方のページに芭蕉布作りの工程が写真と一緒に載っていますので、ご興味のある方はどうぞ⬇️
今回お話を聞き、芭蕉布を作るのにものすごく時間がかかることが改めてわかりました。芭蕉布の糸、とっても細くて軽いのです。一本の糸3g分を作るのに一時間、1日で20gほどしか作れないなんて。気が遠くなるような仕事です。
芭蕉を採る人、糸を作る人、染織する人、織る人など家族で分業が普通のようで。一反の生地を織り終えるのに母娘で、という事も珍しくなかったとか。
喜如嘉は2年後に重要無形文化財50年を迎えるとか。理事長である平良美恵子さんはお話の中で「どうしようかと思って…」とその事をしきりに気にされていました。
私はどうしてそれほど気にされているのかその時はよくわからず。節目というのは確かに大切ですが、正直48年目でも50年目でも粛々と取り組んでけば良いのでは無いかと生意気にも思いました。大掛かりな記念イベントでもするのかしら、とその事を母に言うと、「もしかしたら色々チェックが入るのかもしれない」と。50年前に比べて明らかに劣っていれば、最悪、重要無形文化財であることを取り消しになる場合もあるかもしれないのかも、と。
なるほど🤔
全く考えが及びませんでした。確かに技術的には昔の方が遥かに優れているらしく、現在中々同程度のものは…という内容のお話はされていました。母の推理が合っているのかどうかはわかりませんが、自分の想像力の欠如にちょっと反省です💦
トークショーには着物姿の方もチラホラと。もちろん芭蕉布の着物と帯で。さすがです。オークラによくいらっしゃっている方々なのでしょう。とても素敵なコーディネイトの方もお見かけしましたが、さすがに撮らせて欲しいとは言えず。指をくわえて眺めていました。
展示室を後にし、立ち寄ったミュージアムショップでは
今どきこんな美しい布はめつたにないのです。
の帯に思わず手に取り、柳宗悦の芭蕉布物語を購入しました。
これから読んでみるつもりです。
東京国立博物館で開催されている琉球展の事もお話しされていました。素晴らしい作品がたくさん展示されている、と。
私も先月行ってきましたが、素晴らしかったのでおすすめです。