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「破局」を読んで、なぜわたしは純文学が大好きなのかを考えてみた。
純文学、わたし好きだと思う。
好きだと思う、どころか、めちゃくちゃに大好きな気がしている。
純文学(じゅんぶんがく)は、大衆小説に対して「娯楽性」よりも「芸術性」に重きを置いている小説を総称する、日本文学における用語。
Wikipediaによるとつまり、純文学には起承転結があるわけじゃないし、面白さ優先には書かれていないってこと。
だから確かに「え?!」って思うところで終わっちゃうことも多い。
でも、その「え?!」という状態になること自体がもう、わたしはとにかく面白くて仕方がないのだ。
表現が複雑で難しいところを、絶対に理解してやろうと思いながら何度も読み直すことも面白い。
何言っちゃてるの?その思考どうなってるの?と思うような登場人物が出てきがちで面白い。
あとは、理解しやすい大衆文学より、頭を使いながら純文学を読んでいる自分に、自己陶酔している部分もある。
実はわたしは読書をしている自分が好きで、それはきっと、世の中のことを少しずつ知っていっている気がするところとか、ちょっと賢くなれたんじゃないかと思えるところとか、ダラダラせずにそんなふうなことに時間を使えていることに充実感があるから。
純文学は、この充実感がハンパない。
そしてこの本について。
大学四年生のラグビーをやっている男と2人の女との、破局を描いた話。
1人の女は純粋そうに見えて実は怖いじゃんと気づいた時から、わたしはこの女に嫌悪感。
もう1人の女も、自分勝手で嫌だった。
特に、純粋そうに見える女の怖さが露わになってくる序盤から「やりよるなこいつ」と、女であるわたしからしたらすぐに本性に気がついた。
書評も読書感想もめちゃくちゃ苦手だから、純文学となるとさらに何も書けないんだけど、この本は巻末の解説もすごく読み応えがあって、解説まで読んでやっと全体を理解できた。
表現のトリックとか、この話のどこにゾッとする部分があるのかとか、この解説がなかったら理解できていなかった。
こういう素晴らしい解説や書評を読むと、自分の読解力があまりにも未熟に思えて、もう読書なんてやめてしまいたくもなるけれど、いつかわたしもちゃんと、物語の深い部分まで理解できるようなカッコいい人になりたいなと思ってる。
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