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【ブックフェス】SHIBUYA BOOK PICNIC ー例えばバレエダンサーの方が立ち寄ってくれるという奇跡はないだろうか

こんな本を持っていこうと思います。

ジークフリート・ノート ~白鳥とか黒鳥とか湖とか~

長篇小説です。
ひとことで言うと、
『白鳥の湖』の王子さまが、現代ドイツで青春するお話」。
不朽の名作『白鳥の湖』、じつは初演が大失敗している(史実)。
傷心の作者チャイコフスキーさんが楽譜を封印してしまい、それが百年後に発見されたというパラレルワールドで、
架空の小国の王子さまが、若いオーケストラの仲間たちと初演に挑みます。
「もしかして僕は、この主人公の転生なのか?」と悩みながら。

私は『白鳥の湖』の音楽があぶないくらい好きだ。
冒頭の2小節を聞いた瞬間、だだ泣きできる
そしてチャイコフスキーさんの伝記を読んで、この遅咲きで誠実で謙虚でおちゃめで優しくてシャイでイケメンな大作曲家その人のことも大好きになった。

彼のいちばんの不幸は、モテすぎたことだ。
女からも、男からも。

……という、クラシックファンなら皆なんとなく知っているけれども誰もが完スルーしている公然の秘密!
その謎解きにもなっています。
ようするに、『白鳥の湖』誕生の前に、チャイコさんに恋しすぎたある人が死んでいるのです(史実)。

例えば、
ブックフェスで、
バレエダンサーの方がふと足を止めて、
この本を手に取ってくれる、という奇跡はないだろうか?

そしてこれをベースにご自分の振付で、踊ってくれないだろうか。
『シン・白鳥の湖』として。

*****

こんな本も持っていきます。

今日の彼、明日のあたし ~Me and My Boy~

これも長編小説です。
ひとことで言うと、
平安貴族のレジェンド美男が、令和日本でいちゃラブするお話」。

私は『伊勢物語』も好きだ。
高校の古文の授業で読んで、大好きになった。
何が良いって、『伊勢物語』って、
超・超短編ショートショート集
なんである。

エピソード1から125まである(異説あり)のだけど、そのうちかなりの話が3行とか5行とかしかない。星新一先生もまっさお。
めちゃくちゃ短い。軽やか。
1エピソードにつき、1つ以上の和歌が織りこまれていて、
どの恋も旅も宴も、五七五七七の一瞬で過ぎていく。

これの現代版を書きたいなぁと思って、何度も読み返していて、
ある日気づいて愕然とした。
引用されている歌の何割かが、
主人公であるはずの在原業平とは関係ない、他人の作なのだ。

えー?!

面白くなって、
「じつは業平くんは天下のプレイボーイではなく、
妻ひとすじの愛妻家だった。
あとはみんな、ただのゴシップ(ネタ)」
という設定で書いてみた。
そしたら矛盾なくラストまで行けちゃったんですね!

例えば、ブックフェスで、
もんでんあきこ先生がふと足を止めて、
この本を手に取ってくれる、という奇跡はないだろうか?
ないだろう。
とは思うけれども、それでも、ないだろうか?
私はもんでんワールドをあぶないくらい熱愛していて、入手できるかぎりの作品は(モンデンアキコ名義のBLふくめ)すべて紙か電子かその両方かで持っている。
『エロスの種子』は好きすぎて、最新話を配信で読み電子書籍が発売されれば即ポチり、なおかつ紙の単行本で全巻持っている。

美しい……

もんでんせんせいー!
マンガ化してくださいませんか?
『シン・伊勢物語』!

妄想にもほどがあるが、叫ぶだけならタダだ。

もしいまこの文章を読んでくださっているあなたがもんでんあきこ先生でなくても、
2冊持っていくので、1冊は、あなたのためにお取り置きしておきます。^^
渋谷ヒカリエで19日、PASSAGEのブースで13:00-14:50、お待ちしております。
『ジークフリート・ノート』も2冊だけ持っていきます。

いままで文学フリマでも、そんな奇跡が毎回あった。
行列もされず飛ぶようにも売れず、ぽつんと座っている私の前に、
突然、見知らぬひとが、息を切らせて立っている。
「あの、これください……これ……っ、ください!」

そのひとがさし出す紙のお札も、私がさし出す紙の本とおつりも、
緊張しすぎて、ふるえていたりする。

あ、今回の渋谷フェスでは、お会計はPASSAGEさんがしてくださるので、
キャッシュレスだそうだ。
現金はだめで、クレカやスイカや「ピッ」ていうやつのみ。
明朗会計で本当にありがたいけれど、私はふるえるお札を受けとる瞬間がこよなく好きなので、ちょっぴり、残念だったりもする。



このポスターも良いなあ

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実村 文 (theatre unit sala)
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