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とにかく楽しい読書をあなたに『婚活マエストロ』宮島未奈/著

今週は、楽しみにしていた『婚活マエストロ』を読むことができました。
軽やかな文章にやっぱ宮島未奈さんだ!と感じて何度も「ふふふっ」と笑うめっちゃ楽しい作品でしたので、今回は感想をお届けしたいと思います。
(今回もネタバレなしです)




貯金なし、スキルなし、恋人なし。
こたつ記事ライターの取材先は、時代遅れの零細婚活会社。
現れたのは、泣く子も黙る伝説の司会者・鏡原奈緒子だった。

単行本帯より


成瀬ファンもニッコリの面白さ

きっと多くの方がそうであるように、私もちゃっかり成瀬シリーズのファンです。今日も何処かに彼女がいて、あの独自の世界観で突き進んでいるに違いないと思いながら生活しているほど。『成瀬は天下を取りにいく』で本屋大賞を受賞され、お次の『成瀬は信じた道をいく』は、それはもうしっくりくるお見事なラストが印象的でした。

次なる作品は一体どんなお話なのかと、ちょっとドキドキしながら読み始めたわたしはすぐに「こ、これや」と やや固めで頼んだラーメンの麺の茹で加減が完璧なあのときの気持ちになったのでした。もうこの感覚は、宮島未奈さんという1つのジャンルの完成を物語っているような体験でした。


聖地めぐりがしたくなるリアリティ

「いや待って、あしたこの店に行きたい」読者が思わずそうつぶやきたくなるほど、わたしたちの知っているお店や場所がそのまんま登場するのが宮島作品。リアリティがありすぎて、文章を読んでいるのに登場人物の背景が写真なんじゃないかと感じます。今作も読み手が思い浮かべる建物や名所、名店のイメージはほとんど差異なく同じなんじゃないかと思いました。そのクリアで軽快な世界観もあってか感想ポストを見てみると個人的にはオーディブル派にもめちゃくちゃ響いていて納得です。

たとえばこの作品を金曜日に読んだとして、翌土日にスマートフォン片手に新幹線の席を予約してすぐさま聖地巡礼することも可能な気がしています。っていうか、行きたい!のが正直な感想です。


とにかく楽しい読書がしたいあなたに

というわけで今作も爽快な読後感で「あー読んでよかったな面白かった」と誰かにすぐに薦めたくなる『婚活マエストロ』。今作は40歳のあるライターの人生再始動物語です。新学期、新年のお仕事や育児が始動した今、とにかく楽しく本が読みたいあなたにイチオシの一冊です。


いくつかのお話に分かれていますので

たとえば、新幹線の車内で
たとえば、ちょっとできた自分時間に
たとえば、通院の待ち時間に
たとえば、モフモフおふとんから出られないときに ぜひ。



機会がありましたらぜひ読んでみてくださいね。



お読みいただきありがとうございました。





サイン本をゲット☆
しかも、あたりでした!

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sakura
いつもありがとうございます。

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