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晴れ女雨女、石割山登山



昨日は、可愛い後輩Sちゃんを誘って、
山中湖畔の山、石割山登山に行ってきた。

Sちゃんとは、今までも軽いトレッキングに何度も出かけている。

「登山は疲れそうだから、私はこのくらいのトレッキングがいいなぁ。」

と言っていた彼女が、
春に出かけた入笠山から眺めた八ヶ岳に恋したようだ。

「あの山、カッコいい!登りたい!」

きつい山だよ。
登山の準備をちゃんと揃えないと、あの山は連れて行けないよ。

という私に、
「登山デビューする。赤岳登る!」

と誓った。

それから、一緒に登山靴や、ザックを揃え、本人も体力作りに挑んで来たが、
夏の八ヶ岳、赤岳登山は叶わず、秋になってしまった。

少し、世の中がお出かけムードになってきた昨日、
彼女を誘って、石割山から山中湖湖畔までの縦走登山に出かけて来たのだ。

6時45分、バスタ新宿からバスに乗り出発。

バスに乗るなり彼女が、

「今日は、晴れ女の〇〇さんの勝ちですね。何日か前まで雨予想だったのに、今日晴れに変わったー」


と言うように、
気持ちいい青空の下、バスは新宿を出発した。

高速道路は早くも渋滞している。

2人とも、朝早く出発したので、バスの中でウトウトしていると、目の前に雪をかぶった大きな富士山が見えて来た。
終点の河口湖駅に近づいている。

ここから見る富士山は、もの凄い迫力だ。

「毎日この景色を見れて、この辺に住んでる人はいいね。」

と、後輩ちゃんは言うが、富士山は火山だ。
富士山好きの私だけど、この大迫力を前に、噴火した事をイメージして、ちょっと怖くなった。 

それでも、
完璧なまでの円錐形、
なだらかに広がる裾野、富士山はやっぱりきれいだ。
そして、雪をかぶっている方がいい。

今日は冠雪した富士山の前でご飯を食べる事を目的にこの山を選んだ。

河口湖駅から、山中湖周回バスに乗り換えて、
登山口のある、山中湖平野を目指す。

この時点で、高速道渋滞の遅れで、予定より1時間遅れている。

山中湖周回バスは、地域の病院や、忍野八海などを回って、ゆるゆるとのんびり走る。

街はところどころ紅葉が始まっていて、きれいだ。
山中湖へさしかかると、紅葉はますますきれいだ。

予定より1時間遅れで、山中湖平野に到着した。

すでに11時。
靴紐を締め直し、登山準備を整えて、スタート。

登山口までは、車道を進む。途中から脇道に逸れて、石割神社方面を目指す。

後輩ちゃんは、初めて招待された結婚式に何を着て行くか、興奮して喋っている。結婚式に参列する為のおしゃれやマナーを喋っているうちに、
石割山神社入り口の赤い鳥居⛩が現れた。
この石割神社に向かう道が、登山口だ。



鳥居をくぐると、いきなり石段が始まる。
結婚式の優雅な話から一転、心の準備が整ってないうちに、400段あるという石段に、クラクラする。



「少し山道を歩いた途中に階段ならいいけど、いきなりこれ〜。」

と、体力作りに励んできた彼女も面食らっている。

下から終わりが見えない階段を、覚悟を決めて登る。



下から若者3人組が、ガヤガヤと登ってくる。
あっという間に、私達を追い越し、ガヤガヤ声は遠のいて行った。

マイペースで行きましょう。

長〜い階段を上り終えると、背中を汗が流れていく。

平坦になった登山道には、紅葉したかえでや紅葉の葉が、たくさん落ちている。そこをサクサクと、音をたてて歩く。
サクサク、楽しい。

葉を落とした木々の隙間から、日が差し込み、明るい。



程なくすると、
可愛らしい神社と、この神社の名前の由来になっている、大きな二つに割れた石が現れた。



石割神社だ。
この石の割れ目を、体を横にしながら、3回ぐるりと回ると、御利益があると言う。

「御利益、御利益❣️」

リュックを置いて、
ぐるり3回、回ってきた。



ここから先、荒れた登山道が続く。木の根をまたぎ、急上りで、細くなった道を行くと、頭上が明るくなってきて、山頂に到着した。



どーんと構える富士山とご対面、のはずが、
山頂はすっぽり雲の中。

あららら、朝はあんなにきれいによく見えたのに、
雲が吐き上がり、形を変えて流れていく。
昼ごはんを食べている途中に、見えるかも。

期待しながら、お昼休憩にした。

今日はお弁当は各自持参して、
お湯を沸かしてインスタントのスープであったまる。私はおにぎり持参。

汗をかきながら登ってきたけど、
少し経つと汗が冷えて寒い。
スープをすすりながら、富士山の前の雲がなくなるのを待ったが、
チラチラっと、たまに山肌を見せてはくれるが、
全体の姿は、見せてはくれない。


次の山の山頂からも富士山はよく見えるので、先へ進む事にした。

滑り降りるように、
イヤ、登山靴じゃなかったら、確実に滑っていたと思う。急な下り道を転がる様に下りる。

「膝にくるーーー」

と言いながら、どのくらい下っただろう。
登山道がなだらかになり、ゆる〜く登った先は「平尾山」今日2つ目のお山の山頂だ。
ここもたくさんの人が休憩をしている。

富士山は見えるどころか、さっきより雲が多くなり、怪しい雲行きになってきた。
残念だが、ここはスルーして、次の山を目指す。
見晴らしのいい道は、グンと、標高を下げている。
その先にはススキが茂るこんもりした可愛いお山がある。「大平山」だ。



木道が続く道、左手には別荘が立ち並んでいる。ここが、今日最後の上り。気合いを入れて登る。

山頂〜❗️

息がきれる、さすがに休憩しよう。
富士山は見えないどころか、雲は白からグレーに色を変えて、あたりを薄暗くしつつある。

展望のいいベンチに座るやいなや、ポツ、ポツ、と落ちてきた。

「雨☂️」

急いで、屋根のある東屋に走り、レインジャケットを取り出す。
雨が降り始めたら、気温は一気に下がった。

ここで、休憩してコーヒータイムにしようと思ったが、雨が本格的になる前に下山して、山中湖湖畔でカフェに行こう。

という事にした。

通り雨程度と思っていた雨は、ますます大粒になり、気温はさらに下がってきた。

晴れ女の私が勝った朝だったが、
雨女の彼女のパワーが盛り返してきた今日の登山。

山の天気は変わりやすい。
いつものトレッキングより長く、
そしていくつも山を越えて歩いた登山。
初めてがたくさんあっただろう。

雪山にも登りたい。(私も登りたい)
そういう彼女、これから経験をたくさん積んで、
私を雪のお山に連れてってほしいものだ。


山中湖のほとりに下りて来た時には
雨は上がっていた。
カフェを探したが、バス停近くには無く、
仕方なく、コンビニコーヒーで暖まった。

「富士山の上は、晴れてるのかな?」
「うーん、晴れてるかもしれないし、雪かもしれない。登ってみなきゃ、わからないね。」


晴れもある、
雨もある。どちらも、それはそれで、趣がある。

石割山、平尾山、大平山。
バラエティ豊かな登山。
歩きやすい、いい山でした。

晴れの日を狙って、また出かけてこよう。

冒頭の写真は、石割山山頂の看板写真です。
晴れるとこんな感じに富士山が見える。




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