sakuraba

旧約聖書や美術史の勉強用メモとして始め、最近は主に漢詩の勉強

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最近の記事

〈海韵〉の歌詞

「海韵」という歌には、元になった詩があるみたいです。 歌のほうの歌詞です。 1974年。作詞、庄奴。 「海韵」 女郎 你为什么 独自徘徊在海滩 女郎 难道不怕 大海就要起风浪 啊 不是海浪 是我美丽的衣裳飘荡 纵然天边有黑雾 也要像那海鸥飞翔 女郎 我是多么 希望围绕你身旁 女郎 和你去看大海 去看那风浪 (わたしの不正確な訳) お嬢さん、なぜ君は 海辺を一人で彷徨っているの? お嬢さん、怖くないの? 海は嵐になりそうだよ ああ、あれは波じゃないよ 浮かんでいるの

    • いろいろな歌詞3

      「順流逆流」 「人材旅途」 「逍遥自在」 「遥远的路」 「相聚更甜蜜」 このnoteをまとめながら、それにしても、上手に歌えるのが原因で、口パクだと侮辱されるのは理不尽! じゃ、下手に歌う場合だけ本物だと思うわけなの?? それはどんな屁理屈? バカに国境は本当にない、どっちの国にも変な人がいる、と怒ってました(LogicとPassionです…) 5月の終わりに、よく聴いていた歌です。 「順流逆流」 不知道在那天边可会有尽头 只知道逝去光阴不会再回头 每一串泪水,伴每一个

      • 〈月朦胧鸟朦胧〉の歌詞

        「月朦胧鸟朦胧」 月朦胧鸟朦胧 萤火照夜空 山朦胧树朦胧 秋虫在呢哝 花朦胧夜朦胧 晚风叩帘拢 灯朦胧人朦胧 但愿同入梦 月朦胧鸟朦胧 萤火照夜空 山朦胧树朦胧 秋虫在呢哝 花朦胧夜朦胧 晚风叩帘拢 灯朦胧人朦胧 但愿同入梦 灯朦胧人朦胧 但愿同入梦 今の季節にぴったりの歌でした。それで最近よく歌ってくれていたのだなぁ🍂🌙 蛍がぼーっと光っていて、月も鳥も、山も木も、花も夜も、灯火も人も霞んでいて、秋の虫の羽音が聞こえてくる。 但愿同入梦(同じ夢を見れたらいいのに…) 主

        • 漢詩人、「李賀」

          「李賀」についてです。 李賀は中唐の詩人。 伝統的な写実の技巧を使わず、独特の幻想的な作風の人です。 鬼、妖怪、超常現象、絶望と死、濃厚な色彩描写が特徴で、鬼才と呼ばれました。 早熟な詩人で、17歳のとき、著名な詩人の韓愈から激賞されました。 19歳のとき、科挙の試験を受けようとして変な理由で拒まれます(いじめ…?)。 27歳で急病により早逝。 晩唐の時代に、耽美派の李商隠が李賀を高く評価し、『李賀小伝』を書きました。 同時期、李商隠とは正反対の作風である、革命的社会派

        〈海韵〉の歌詞

          LojicとPassionとEmotionの問題

          今年の4月に、SNSにメモを残したことを、改めてコピペします。 ゴチャゴチャしていて、わかりづらいのですが…😓 (↓) 先日、知人から、 「国によって文化、価値観は違うものだ。 中国が論の国、日本が感情の国なら、アメリカも感情の国。とりわけPassionの国だ。 たとえばビジネスのシーンでも、アメリカではLojicから話し始めてはいけない。『この人は嘘つきかもしれない』と疑われるからだ。 だから、まず『あなたに会えて嬉しい!』『あなたが大好きですよ!』と情熱的な挨拶をし、そ

          LojicとPassionとEmotionの問題

          〈二人でお酒を〉の歌詞

          日本語版「二人でお酒を」 うらみっこなしで別れましょうね さらりと水にすべて流して 心配しないで 独りっきりは 子供の頃から なれているのよ それでもたまに淋しくなったら 二人でお酒を飲みましょうね 飲みましょうね いたわり合って別れましょうね こうなったのも お互いのせい あなたと私は似たもの同志 欠点ばかりが目立つ二人よ どちらか急に淋しくなったら 二人でお酒を飲みましょうね 飲みましょうね どうにかなるでしょ ここの街の どこかで私は生きてゆくのよ それでもたまに淋

          〈二人でお酒を〉の歌詞

          中国の詩「独上西楼」李煜

          「相见欢・无言独上西楼」李煜 无言独上西楼,月如钩。 寂寞梧桐深院锁清秋。 剪不断,理还乱,是离愁。 别是一般滋味在心头。 (わたしの不正確な訳) 一人で黙って西楼に上がった 夜空を見上げると、欠けた月が鉤のようだった 中庭にはプラタナスの木 深い中庭には、寂しく寒い秋の気配 心の傷は絶え間なく、理性は混乱し、国を失った悲しみの中 わたしは今べつの感情を心の中に抱いている 975年、南唐が宋に滅ぼされました。 君主の李煜は家族を殺されて、軟禁されていました。 その時代の孤

          中国の詩「独上西楼」李煜

          〈儚きは〉の歌詞

          「儚きは」谷村新司 時代の風をほほに感じて 見上げる空を雲は流れる かなうなら愛する人と 肩を並べたまま 心伝う涙を風にさらしてまで 君に伝えたい それを人は夢という 笑って泣いて生きて暮らして 死ぬだけならば夢はいらない かなうなら届かぬまでも 折れた翼広げ 雲の流れの果てを この目で見るまでは 今は目を閉じていたい それも夢の為 人が夢を見ると書けば 儚いという字に 誰が決めたのだろう 私は信じない 儚いという文字など私は信じない 儚いという文字など私は信じない こ

          〈儚きは〉の歌詞

          日本語の母音「あ」の話の続きと「i」

          ●中国語の中にみつける「い」 「云河(Yún hé)」の「Yú」は、日本語にはない音なのかもしれません。 「いんはぁ」と聴こえるので、「い」だと思っていたのだけれど、何度も聴くうちに「ぅい」と聴こえるようになってきました。 中国語の発音を説明するサイトに、こういう説明がありました。(↓) [中国語の「u」の発音に日本語の「う」を使うと、「e」や、zi,ci,siのときの「i」と間違えられてしまいます] [「u」という単母音(前に子音が付かないときはwu)と、uで始まる

          日本語の母音「あ」の話の続きと「i」

          読書会を終えて

          読書会は終わりました。内容は記録され、しかるべき媒体に掲載されます。 次の読書会のために、この本のことを引き続き考えます。 李さんの本を、「東アジアの抵抗の文学」の系譜の作品としても考えるべきだと思い始めました。 わたしは韓国文学翻訳家の斎藤真理子さんと、『少女を埋める』をテーマとする鼎談でお話ししたことがあります(週刊文春woman 2022)。 そのとき斎藤さんは、 ・韓国文学は「正論」を盛る器である。 ・文章は正しいことを言うためにある。 ・韓国では歴史的に、武よ

          読書会を終えて

          〈緑島小夜曲〉の歌詞

          「緑島小夜曲」 这绿岛像一只船, 在月夜里摇呀摇。 姑娘哟,你也在我的心海里飘呀飘。 让我的歌声随那微风, 吹开你的窗帘。 让我的衷情随那流水, 不断地向你倾诉。 椰子树的长影, 掩不住我的情意。 明媚的月光, 更照亮了我的心。 这绿岛的夜已经这样沉静。 姑娘哟,你为什么还是默默无语 (翻訳) この緑島は船のようです 月の夜に揺れています お嬢さん、あなたも私の心の中にふわふわ漂っています 私の歌声をそのそよ風に任せて あなたのカーテンを吹き飛ばしてほしい 私の気持ちをその

          〈緑島小夜曲〉の歌詞

          読書会前のメモ

          3つのメモを一つにまとめました。 【読書会前のメモ1】 明後日、李さんの本の読書会があるので、改めて熟読しています。 自分用のメモです。 【〝桜庭一樹〟という名の登場人物(ベテラン作家)が出てくる箇所】 (1)p99 『少女を埋める』論争 (2)p152 『少女を埋める』引用 ーー出ていけ。もしくは、従え。 桜庭一樹は小説『少女を埋める』の中で、共同体による同調圧力の力学をこのように形容している。〈美しすぎる娘、よそ者、異能者、マジョリティとは別の生き方をしようとする者

          読書会前のメモ

          〈浪花節だよ人生は〉のこと

          「浪花節だよ人生は」は、添翼さんの歌唱が圧倒的に好きです。圧倒的添翼最高歌唱… この歌も、「襟裳岬」や「北国の春」のように、昔の日本人の生き方を伝えていると思います。 我慢する、堪える、耐える。 自己主張をしたり、自分の道を自分で決めたりしない。 わたしの親の世代はそのように生きて、子供たちにも同じ生き方をすることを望みました。 その子供であるわたしの世代は、逆に、個人の選択を重視する生き方を選びました。 (でもそのせいで、新自由主義社会、過度な競争社会、自己責任社会を作っ

          〈浪花節だよ人生は〉のこと

          中国の詩「黄鶴楼」四首

          黄鶴楼は「中国四大名楼」の一つです。 湖北省武漢の黄鶴楼 湖南省岳陽の岳陽楼 江西省南昌の勝王閣 山東省蓬莱の蓬莱閣 黄鶴楼と岳陽楼と勝王閣は「江南三大名楼」とも呼ばれています。 由来として、 「酒屋に老人が来て、ただ酒を飲み続けた。半年経ち、店へのお礼にと、店の壁に黄色い鶴を描いて去った。鶴の絵は、客の歌に合わせて舞い、店は繁盛した。十年後、老人が再訪し、笛を吹くと、鶴が壁から出てきた。老人は鶴にまたがり、雲と共に空に消えた。酒屋は仙人に感謝し、黄鶴楼を建てた」 という伝

          中国の詩「黄鶴楼」四首

          中国の詩「清平調」

          昨日、『漢詩への招待』(石川忠久)という本を読んでいたら、李白の「清平调」が出てきました。 今月14日に、添翼さんがこの漢詩の歌を歌っていました。どんな詩なのか気になっていました。楊貴妃の美しさがテーマの歌のようです。 「清平调」李白 云想衣裳花想容 春风拂槛露华浓 
若非群玉山头见 会向瑶台月下逢 一枝秾艳露凝香 云雨巫山枉断肠 
借问汉宫谁得似 可怜飞燕倚新妆 名花倾国两相欢 长得君王带笑看 
解释春风无限恨 沉香亭北倚阑干 (訳) 雲は絹のよう。花はかんばせ。春風

          中国の詩「清平調」

          日本語の歌は母音「あ」が多い…?

          母音が「あ」の音(あかさたなはまやらわ)で歌い出す歌のことが、気になっています。 昔、アイドルの松田聖子さんの80~90年代の歌唱を、 「『あ』の発音がうまい。だから作詞家も松田さんの歌に『あ』を使うことが多いのだろう」 と分析する評論を読んだからかもしれない。 松田聖子さんの歌で、歌い出しが「あ行」の歌は、確かに多いです。 【松田聖子】 あぁ,わたしの恋は南の風に… 赤いスイートピー… 風立ちぬ… 渚のバルコニーで待ってて… 懐かしい痛みだわ… ガラスの林檎たち… 夏

          日本語の歌は母音「あ」が多い…?