マガジンのカバー画像

あいみょんの中の人は70年代生まれじゃないのか

4
運営しているクリエイター

#あいみょん

かぎりなく優しい”死の匂い”

なんという矛盾だろうか。

楽曲のタイトルの「双葉」といえば、芽吹きだし、春だし、生命力である。
であるが、この曲を歌っているのは、死の匂いに包まれた、おそらくは父親である。『双葉』とは固有名詞であるのか、上のメタファーのようなキラキラしい存在ということの表現であるのか。おそらくは「彼」の娘であり、「彼」は、彼女に向けて語りかけている。

「サヨナラが近づいている」

男女の甘酸っぱい別れのように
もっとみる

言葉にならない・・「空の青さを知る人よ」

イントロで「あいたいよ」と連呼している楽器はなんなのだろうか?
擦る系の、例えばギロみたいなものなのか、シンセの合成音なのか。

あえて歌詞に「あいたいよ」と入れなかったのは、それこそ「言葉にできない心の叫び」だからなんだろうな、と思う。

「今でも会いたいよ」と言葉にできるなら、その傷はそんなに大きくない。
傷の大きさと、相手への関係性は必ずしも比例するものではなくて、カッターで指先を切ったよう
もっとみる

あいみょんの中の人は70年代生まれじゃないのか・・・「さよならの今日に」

いきなりイントロからギターが「泣く」。
あまりにもストレートなロックンロール。
オールドロックンロールとでも言おうか。
こんな どストレートなロックが21世紀にあって良いのかというくらい「古い」。

それにしても、何故彼女はこれほどの絶望を歌うことができるのか。
「失われたもの」への愛惜は、多くのミュージシャンが歌ってきた。
だが、だいたいにおいて、それはミュージシャンの年齢的なものもあり、「全て
もっとみる