蔵六庵(京都龍安寺)
「蔵六庵(ぞうろくあん)」
京都の龍安寺にある茶室。
利休の孫・宗旦の門下であった茶人・僖首座(きしゅそ)(1616~96年)作と伝わる茶席で、昭和4(1929)年に火災により焼失するも、後に忠実に復元されたものとされています。
内部は丸畳二枚に台目畳二枚、中板を備えた全体四畳の広さの珍しい平面構成です。
客は露地に面した二枚障子の貴人口から席入りとなります。さらに、雨天などのために貴人口の隣には火灯口形式の出入口を設けており、客は露地におりることなく、また亭主側の動線と交わることなく席入りすることができるように工夫されています。
中板に切られた炉は上げ台目切りで、点前座勝手付には洞庫を備えています。その上部には掛け障子の小窓があり、これらの構成は裏千家今日庵と同様で宗旦の影響が伺えます。
風炉先には色紙窓形式に下地窓を二枚あけており、これも珍しい窓配置といえます。
床は台目床の下座床、その床の脇には二枚襖を引き違いに建てて茶道口と給仕口を兼ねています。その上部には裏千家寒雲亭の櫛形欄間に似た形式の欄間が入れられており、ここにも宗旦の影響が感じられます(※今日庵・寒雲亭はどちらも宗旦の作)。
貴人口前の露地には、「知足の手水鉢」として知られる龍安寺形手水鉢があります。
この茶室は通常非公開となっておりますが、今も現存しております。
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