露滴庵(広島県尾道市 浄土寺)
「露滴庵(ろてきあん)」
広島県尾道市の浄土寺に現存。
寺伝によると、元は京都の伏見城内にあった豊臣秀吉公遺愛の席とされています。そこから京都の本願寺を経て、江戸時代に広島の向島の富豪・天満屋(富島家)へ移されたと伝えられます。
その後、文化11年(1814年)に浄土寺に寄進されたそうです。度重なる移築で当初材はほとんど失われている可能性が高いようです。
入母屋造茅葺の外観が特徴的です。内部は三畳台目の向切、三畳を挟んで両側に台目の点前座と一畳の相伴席がつきます。
典型的な燕庵型式で、現存のものでは最古だそうです。
茶道口の方立に竹を用い、黒塗りの床框と合わせるのも燕庵の特徴。点前座の色紙窓(※中心の軸をずらして上下に連子窓と下地窓を組み合わせる)はじめ、窓の多さも織部の好んだ意匠。
三角の板畳(踏込板)前の給仕口から四畳半の二席と水屋と連なっています。
茶室は重要文化財に指定されています。通常非公開ですが2014年11月に7年ぶりに一般公開されました。
なお、浄土寺は聖徳太子創設と伝えられ、庭園は国の名勝指定されています。
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