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○わるい飲みもの

千早茜さん著『わるい食べもの』を読んでから、たまに遭遇する“わるい食べもの”に目を向けるようになった。

今わたし、わるい食べもの食べてるぅ〜。
でもわるければわるいほど中毒性を増すから辞められないんだよなあ…。


という心境。

わたしのトップオブわるい食べものは辛ラーメン。発ガン性物質が含まれていると知りながら、ついつい朝から食べてしまう。
そして部屋中に強烈な匂い。


ふと、「わるい飲みもの」について考えてみた。

すぐに皆さんが思い浮かべるのはお酒ではないだろうか。お酒の失敗談はいくつかある。完全に黒歴史だ。

わたしの身体は、お酒が体内を巡る速度が人より遅いらしく、既定値以上を飲んでも、飲んでいる途中に酔い潰れることはほとんどない。


大体帰宅してから世界が歪み始める。
そして酷いと二日酔いならぬ、三日酔い。


「もうお酒は飲まない!」
なんてありふれたセリフを何度口にしたことか。
そのたびに周りは「はいはい」と全く聞いていないような口ぶりでテキトーに相槌を打つ。
完全に自業自得である。


お酒を飲むことが好きだ。
お土産何がいい?と聞かれれば、地酒と言うくらいには好き。

(この間の両親のふたり旅のお土産にも、もちろん地酒が含まれていた)

だから正直、お酒はそこまで“わるい飲みもの”ではない。悪いのはわたしだ。


わたしの「わるい飲みもの」は水だ。


昔から水を飲みたくなかった。
無味無臭の飲み物を口に入れたくなくて、身体が拒絶する。まあようするにオエッとなる。


友達とご飯を食べに行く時。セルフで水を取りに行くような場所で持ってきてもらってしまうと、申し訳なくなる。


それがお酒のお陰で、だんだん水を飲めるようになってきたのだ。
初めはべろべろの状態の時。舌が既にバグっているから、普通に飲めた。びっくりした。少し酔いが覚めた。

それから少しずつ、アルコール量を減らしながらチャレンジしてみた。


今ではシラフの状態でも、少量であれば吐き気を催すことなく飲めるようになった。まあ息は止めているけれど。


ポッカレモンを入れたお水なら、普通に美味しく頂けることが判明し、家ではレモン水を飲んでいる。


この夏、コメダ珈琲でサマーバックが販売され、その中にクリアボトルが含まれていた。


家で飲む時はスターバックスのマグカップか、ジャンプショップで購入した呪術廻戦の手描きの犬がモチーフの(犬の絵の下に「INU」と書いてある。可愛い。)マグカップのどちらか。


だから混ぜようと思うとスプーンを使わなければならない。ズボラでめんどくさがりなわたしは、その一手間をかけたくない。
結果、水とレモンが若干分離したような状態で飲んでいた。

それがこのボトルを使えば、蓋つきなのでシャカシャカ振れば簡単に混ぜることができる。
一晩中、空気に晒した状態で飲み物を置いておかなくて済む。


いたく気に入ったわたしは、毎晩ボトルいっぱいにレモン水を作り、部屋で飲んでいた。
水だから平気だろうと、歯を磨いたあとも飲んでいた。


そして数ヶ月後に行われた歯の定期検診。

「虫歯」ができていた。


ショックでぶっ倒れるかと思った。
あんなに歯科衛生士さん、「虫歯が出来にくい歯ですね〜」なんて言っていたのに!


要因としては、歯の表面全体に粘膜のようなものが張り付いていたことから、甘いものやお酒だろうと。
そして挙げられたものの中に含まれていたレモン系飲料…。


思い当たるのはただ一つ、夜中のレモン水。


………。

誰が何と言おうと、やっぱり水は、わたしにとって「わるい飲みもの」だ。


それ以降は夜中のレモン水をやめ、着色は気になるものの虫歯になるよりマシなのでお茶を飲んでいる。

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