「ストレスに柔軟に対処する」ことは「健康力」だと思う
【本日のプチ知識】
「健康」の定義ってご存じですか?
健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること
1998年にはこの文章に「spiritual(霊的)とdynamic(動的)」の追加が検討されたものの、結局採択されず
上記のままになっています
すべてが満たされた状態
って何でしょうね・・・とよく思っています
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改めて「健康」を学び直す
人が幸福であるために、そして健康であるために、何が必要なのかなーなんてことに興味があります
理学療法士として、大学病院に勤務しながら、社会人大学院へ通学し、【心理学コース】に進みました
(働きながらの夜間コース、人生で一番多忙だったと言い切れる2年間でした・・・汗)
その時の教科書を改めて手に取る機会が増えています
今、読み直しているのがこちら
2009年初版のものなので、現在の知見を加えるとまたさらにブラッシュアップされた見解が多いのかもしれませんが、今読んでもなるほどなーと思う部分がたくさんあります
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ストレスへの対処
(2009年版の本書を参考にしているので、もしかしたら新たな見解になっているかもしれませんが、その点はご了承ください!)
人がストレスを感じた時の対処方法として、
✓問題焦点型対処
✓感情焦点型対処
✓資源の活用
が挙げられています
「病気になってしまった場合」、を例に見ていくと
◇問題焦点型対処→問題に直接的・積極的に働きかけるもの
例)病気を治そうと、病院に行って治療を受ける
◇感情焦点型対処→問題に対する感情的反応を制御するもの(逃避、気晴らしなど)
例)一旦病気のことは忘れて、カフェで美味しいコーヒーでも飲もう
これらは想像しやすいかと思います。
私が気になったのはこちら
◇資源の活用
資源とは、自尊心・親密な関係・健康など「それ自体が価値があるもの」や、金銭、ソーシャルサポート、信用など「価値あるものを得るための手段となるもの」を指す
例)医療費を払う金銭(経済的資源)、自分は病気を治せるという自己効力感(心理的資源)など
資源を多くもっているほどストレス状況に耐えられると理解される
~略~
資源に注目する立場は、評価や対処などの微視的なプロセスに注目する立場とは異なり、コミュニティ援助や発達的援助にも役立つ巨視的な視点を提供してくれる
と書かれています
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ここからは私の感想ですが
これらの対処法のどれか1つを持つのではなく、その場に応じて使い分けること
そして、ストレスに対応する資源も多様なものを持つこと
がストレスと共に生きていく上では欠かせないのだろうなと感じます
直接的な働きかけが必要な状況に対して「感情焦点型」で対応しても状況は変化しないでしょうし、直接的な働きかけが困難な場合に「問題焦点型」で対応しても延々と解決しないわけで
そして、資源だって「お金があれば全てOK!」というわけにもいきませんよね
本書の中でも「柔軟に対処する」という言葉もありましたが、まさにその通りなんだろうなと思います
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とはいえ、このストレスにはこの対処法、と決まっているわけではありません
「柔軟に対処する」というのは言うは易し、行うは難し
でも、この「柔軟に対処する」力がつくことは、きっと自分の健康、そして幸福のために欠かせないと感じています
そんな力を多くの人が持てるような、そんな活動がしていきたいなーと考えています