#5 閉経前後に見られる症状

こんにちは!

火曜日の健康情報です。何かしらの形でご参考や気づきにつながれば幸いです。

今日は閉経前後の症状について。

卵巣機能が完全にストップする閉経前後には、心身に不調が現れることもあり、その種類は200以上と言われています。

①血管運動神経系症状
ホットフラッシュ、動悸、冷え、息切れ
…血管を収縮・拡張させて体温を調節している自律神経が乱れることで起こる不調

②運動系症状
肩こり、腰痛、ぎっくり腰、関節痛
…関節の動きをなめらかにする滑液(かつえき)には、コラーゲンが含まれています。閉経前後にコラーゲン産生がされにくくなると、肩、腰、膝などの関節の動きがわるくなり、痛みがでます。また、関節や腱などを覆っている滑膜(かつまく)に作用するエストロゲンが減少すると、可動域が維持されなくなり、手指のこわばりが感じられるようになります。
加えて、エストロゲンには骨密度を維持する働きがあり、閉経前後から女性の骨密度は急激に低下します。

③頻尿器、生殖器系症状
月経異常、尿もれ、頻尿、骨盤臓器脱
…エストロゲンが減少することで、粘膜の乾燥により、炎症やかゆみが誘発されやすくなります。また、骨盤底筋群が弱くなり、尿もれなどを起こすこともあります。

④精神神経系症状
頭痛、不眠、鬱状態、めまい、耳鳴り、物忘
…エストロゲンの減少に伴い、自律神経バランスが乱れると、幸福感をもたらす脳内物質の分泌が減少し、気持ちが落ち込みやすくなります。
エストロゲンには脳の血流を増やしたり、脳を活性化する神経物質(アセチルコリン)の合成促進のはたらきがあります。そのため、物忘れや記憶力の低下を感じることもあるかもしれません。
めまいや耳鳴りに関しては、エストロゲン減少で耳の中に並んでいる炭酸カルシウムでできている耳石(じせき)が削られていきます。耳石にゆるみがでると、めまいが起こりやすくなります。

⑤皮膚・分泌系症状
皮膚粘膜の乾燥、口の渇き、ドライアイ、湿疹
…エストロゲンは、皮膚や粘膜のうるおいを保つコラーゲンの産生を促します。エストロゲン減少により、コラーゲン産生がされにくくなると、全身が乾燥しやすくなります。
またエストロゲン減少により、自律神経が乱れて唾液の分泌量も減り、喉の渇きが気になったり、モノが飲み込みにくくなったりします。

⑥消化器系症状
食欲不振、胃もたれ、下痢、便秘、腹部膨満感、胃痛
…自律神経が乱れることにより、胃腸の不快感が現れることがあります。

ただここで注意なのが、「更年期症状かと思ったら、別の原因があった」ということ。必ず病院での診察をしてくださいね。

定期的な運動習慣はこうした不定愁訴の予防にも繋がります。インストラクターやトレーナーも、解剖学だけではなく、内分泌系などの勉強をしている人が多数です。
「YouTubeを見ながら宅トレをしているけれど、どうも成果がでない・・」という方、ぜひご自身のライフスタイルに合ったジムに足を運んでみてくださいね!

来週は「大豆イソフラボンとエクオール」についてです。本日もありがとうございました。
素敵な1週間をお過ごしください☺️






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