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憂鬱な気持ちは、相手に打ち明けないと理解してもらえない。

「打ち明ける」ことほど、苦手なことはない。

でも、ようやく一歩踏み出せた。きっかけは、友人が送ってくれたLINE。

〇〇(僕の名前)が憂鬱に感じてるとかは、周りは一ミリも感じてないはず

業務委託先で任されていた説明会の仕事を、持ち前の"人当たりの良さ”でこなしてきたけど、Zoomの終了ボタンを押した瞬間にドッと疲れる毎日を、ここ数週間送ってきた。この先も続けていくのはメンタル的に厳しいな、でも結果も出てるし、収入も手に入るし、クライアントからも信頼されてるし……。

そんな鬱々とした気持ちを十年来の友達に相談してみたところ、先ほどのLINEが返ってきた。そして思い切って、クライアントに平謝りしつつ、「ちょっとメンタル的に疲れてしまいまして……」と打ち明けてみた。

僕にとって、自分の「弱さ」を打ち明けるのは自分の罪を告白しているようなもの。これは生まれてこのかた、なかなか治らないことだし、自分のなかに鬱憤を溜めこんで爆発したことも、一度や二度では、ない。

なので、今回の“告白”も、かなり勇気が必要だった。
でもクライアントから返ってきた言葉は、意外にも簡単なものだった。

そうなんですね。分かりました!こちらこそ、気付かずにすみません。

友人が言う通り、自分の「憂鬱」は相手に届いてなかった。これはクライアントを悪く言うとかではなく、単純に「言わないと届かない」ということを体感した出来事だったから、自分の中でもちょっとびっくりで。

自分が想像する以上に、相手は自分のことを見ていない。

良い意味でも、悪い意味でも、これは事実。そして僕は、この事実になかなか気付けない日々を送ってきた。でも今回、「気持ちを伝えないと、1ミリも相手に届かない」という学びを、30歳を過ぎてようやく得た。

自分の中で気持ちを閉じ込めていると、最初はモヤモヤしていたものが、次第にトゲを持ち出して、気付いたときには自分の心を刺している。

特に「体育会系」「陽キャ」として見られることが多い僕みたいな人は、実はメンタルが弱いことをバレないように、必死に取り繕ってしまうかもしれない。そして幸か不幸か、メンタルが弱いことは周りにバレてない。

でも、自分にはしっかりとバレているんだよね。
そして「苦しさ」っていうトゲが、自分を苦しめてしまうんだよね。

だから自分を大切にするためにも、モヤモヤとした霧のような気持ちは、誰かに小出しにしていったほうがいいのかもしれない。

“ガス抜き”は、自分を守る大切なアクションだった。

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