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キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(Catch me if you can)【ぐすたふ】のシネマ徒然草子.Chapter10

2日続けての映画感想。
今回の作品は、キャッチーなタイトル(かけてないですよ?)に惹かれて観たのですが、これが実話をもとにしているというから驚き。
時代もあるでしょうけど、こんなこと実際に可能なんでしょうかね…。

ということで、今回も張り切っていきます。
ちなみに私が紹介する映画は、amazon primeかNETFLIXで観ることができるので、気になったらぜひともご覧ください〜。

※記事の中にはネタバレも含まれますので、これから映画を見ようと思っている方は作品概要以降、ご自身の判断で読んでいただけますと幸いです


1.作品概要

 邦題:キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(原題:Catch me if you can) 
 監督: スティーヴン・スピルバーグ 
 主演: レオナルド・ディカプリオ、トム・ハンクス、クリストファー・ウォーケン他 
 制作国、日本公開年:アメリカ、2002年

 ※画像はNetflixより、お借りいたしました

 ストーリー概要:
 尊敬する父の会社の経営難、両親の離婚をきっかけに家を飛び出した高校生のフランク・アバグネイル・Jr。
 お金もなく、父親からもらった小切手も不渡りで使えなくなり、困窮したフランクは、偶然見かけたパイロットの姿をきっかけに、大手航空会社のパイロットになりすますことを思いつく。
 まんまとパイロットになりすますことに成功したフランクは、同時にあの手この手で小切手の偽造を行い、詐欺を働いていく。
 そんなフランクを、FBI捜査官のカール・ハンラティはどこまでも追いかけていく。
 追われる者・追う者として相対する二人は、次第にお互いがお互いにとって特別な存在となっていく。


2.ぐすたふの「ここを見て!」

 詐欺ダメ、絶対。
 許されない犯罪だとは思いながら、この映画ではフランク・アバグネイル・Jrに、少し同情してしまいます。
 高校生としてどうやって一人で生き抜いていくべきか、それを模索した時に彼の頭の良さが悪い方向に働いてしまったんですねえ。

 今回は、詐欺師として数々の罪を重ねていくそんなフランクの本心をついた一言が放たれたシーンをピックアップ。

 クリスマス・イヴの夜、なんとフランクは自分を追うFBI捜査官のカール・ハンラティに電話をかけます。
 過去のことについて謝罪の電話だと言い張るフランクに、ハンラティはフランクが電話をかけてきた本当の理由としてこう言い放ちます。

 「話し相手がいないんだろう。」

図星をつかれたフランクは、ガチャンと電話を切ります。

あー、言っちゃったー!
天才詐欺師といってもまだ高校生。
一人で過ごすクリスマスに、色々な家族との思い出や感情が頭を廻り耐えられなくなってしまったのでしょう。
でも、誰にも今の境遇を話すことはできない。
ただ一人、自分を追いかけるハンラティを除いては。

寂しさや重圧に耐えきれず、何時間もハンラティの電話番号を探す苦労をしてまで電話をかけてきたフランク。
高校生らしい、まだフランクの幼い心を描いたこの部分は、可愛さ余って切なさ100倍のワンシーンでした。


3.ぐすたふのひとりごと

この映画の面白さは、大きく2つあると思っています。

一つは、フランクの巧妙かつ大胆な詐欺の数々。
今だったら絶対に成功しないだろうと思われるパイロット・医者なりすまし詐欺や、小切手の偽造。
みんな面白いほどに引っかかっていくんですね。
当時の小切手の質や、情報セキュリティレベルだからこそ、まかり通る手法ではありますが、フランクのすごいところは、それらの情報収集や準備、実行を全て自分一人で完璧にこなしてしまうところ。
(実際に独学で司法試験に受かっているので、相当頭&要領がいいのでしょう。その能力が詐欺に働いたところが悔やまれますね。泣)

おそらく彼は、時代に関わらず、現代でもし詐欺をすることになったとしても、まんまと人々を騙せてしまうでしょうね。
その華麗な彼の詐欺テクニックが、この映画の魅力の一つだと思います。

また、もう一つは、FBI捜査官カール・ハンラティとの関係性の描写。
でました!トム・ハンクス様!!
(トム・ハンクスの演技がきらりと光る映画【ターミナル(Terminal)】の紹介記事はこちら!)

始めはただの詐欺師とそれを追うFBI捜査官だった二人は、時間を重ねるにつれてお互いが特別な存在となっていきます。

特にフランクにとってのハンラティはかけがえのない存在と言えます。
詐欺師として活躍するため、周りとの関わりをなるべく絶たなければならないなかで、常に自分を気にして追いかけてきてくれる存在。
本音で話し合える関係。
言ってしまえば「お父さん」のように思っている部分もあるのでは?と考えられます。

また、ハンラティ側はというと、詐欺師としてのフランクに一目置くと同時に、彼の心の幼さを理解しているのでしょう。

捜査官として毅然とした姿勢・態度をとりながらも、フランクを気にかけた対応を映画のなかでもいくつか見せています。

平たく言うならば、底抜けに優しい。
フランクも、ハンラティに追ってもらえて本当によかったね。

という、詐欺師・FBI捜査官という立場も真逆な二人の特殊な関係性も、この映画の面白いところだと思います。

さて。
今回は結構普通な感想になってしまったな笑、と感じています。
ただこれからも、この徒然草子では飾らず、素直な感想を披露していきますので、何卒よろしくお願いいたします。

ちなみにこの映画は、実際の事件をもとに作られた映画とのことで、実際の事件などについてはwikipediaなどで概要を知ることができます。
映画と実際の事件の違いを比較してみるのも、面白いと思われますね。