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現代短歌だよーて6

今日の短歌。

君にまだ言いたい言葉が見つからず。何を言っても嫌われそうで。

口角を糸で縫い上げ目を細め、見つからぬよう群れに溶ける

楽園は確かに在ったと気付いても、私に入る資格などなし

聞くなれど攫むに惜しい鶯の遠きことよと嘆くも知らせじ

あなたには私の姿は見えずとも互いの色香は漂い残る

鳴き声に蜜を求めて交わらん、ほるは幾人梅花のみぞ知る

君去りし後に溢れた情動が机に滲み穴を開けた

落書きを上から白で塗りつぶす。純真無垢に作り替えるの

焼け焦げて読めなくなった文字の波。ペン持つ君の面影探して

空きっ腹吐き気で目が覚め終わりゆく体の在処に思いを馳せる

欲しいなら一つ残らずあげるのに、術もなければ理由すらなく

目の前の帳を睡魔がおろすから直接脳から具現化してよ

照れ臭く不慣れな声色いじらしい、不意に黙るも尚愛らしく

幼子の恐れを知らぬ正義感、精神眉雪の我に昂り

「いいじゃない、幸せ感じた嘘ならば」溺るる快楽、知らぬは君だけ


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