終わりのない空へ
言葉の羅列から生まれるストーリー
無造作に無作為に言葉を羅列する
そのままの順番でストーリーを作る
今日はこの羅列↓↓↓
終わりのない空へ
君のすねた声が僕の耳を右から左へ聞き流されていく。
標識通りに来た道が全く違うところにいくものだから、困惑している僕をよそに、君は再びアスファルトを歩き続ける。再生される地図マップのリルートの声は無機質に畳み掛け、目的地を見失う。
姿勢正しく歩き続ける君は道を間違えたことを全く後悔していないかのように僕の地図マップと位置を共有してくれる。置き去りにもしないし、人混みが苦手な僕に気遣ってくれている。
ただその声はすねているのだけは分かった。全く隠そうとしないところが君らしい。そろそろスピードを上げないと目的地を本当に見失ってしまうね。「自信がある」なんて豪語した僕は恥ずかしさで君を見れないよ。
だけど、君は「心配はない」ってカッコいいこと言うから余計に僕は恥ずかしい。
僕だけが恥ずかしいと思っていたら、君の顔がほんのりピンク色だったことに気づいて不思議な気持ちになった。片方ずつのイヤホンからは二人の好きな音楽が流れている。
感知式の信号機で君の背中に向けて君の名前を呼んでみる。
「問題ないよ」またしても交わされた僕の気遣いは風で揺れる君のスカートのようにひらひらと舞ってどこかへ消えた。
ちょっと悲しんでいる僕の気配に君は僕の心の中の「君の存在」を確かめるように長い沈黙の後ため息をついた。盛大に音を立てて飛び立ったカラスは上空へ駆けあがる。俺の小さな願いは君の冷ややかな目で溶けてなくなった。
あのカラスはどこへ行ってどこかでまた遭遇できるのだろうか。目を瞑ってなかったことにできないか。僕が元の姿に戻ることが出来れば、あの飛び降りたビルの上からまた始まるのかどうなのか。その方向を探すけど、ビルの影には終わりがないくらい聳え立つ。僕は感知式信号機のボタンを押して、意識が飛んだ。
あとがき
この詩は主人公の内面の葛藤や絶望を描いたものです。主人公は自己との対話を通じて、自身の苦悩や孤独感に直面しています。
この場面は、彼が飛び降りたところから始まります
そして自分の内面にある理想像との対話を描いています
物語りの冒頭「すねた声」これ内面にある理想像(彼女と呼びます)の声です。なぜすねているのか、それは彼が飛び降りてしまったから。その絶望や葛藤などから彼を救うためのシーンです。
自分に自信があった彼は出来ると豪語していましたが結局失敗に終わります。そのことにより、彼は自信をなくし飛び降りてしまいます。
彼女は、そんな彼を見捨てずに心配ないって声をかけます。
感知式の信号機は「彼」が押さない限り発動しません。
彼女は次に「問題ないよ」と声をかけます。それは彼がどんなに間違った道を行ったとしてもそれは一つの経験にすぎないんだと。
彼が感知式の信号機のボタンを自分で押すまで彼女は待っています。だから、彼の準備が出来たらいつでも押してね。って。
それでも彼はなかなか押そうとしないからため息をつきました。
もうそろそろいいんじゃない?って。
そして目の前を飛んでいく一羽のカラス。このカラスは彼が飛び立つための一つのきっかけです。
またあのカラスと出会いたいと言っていますね。それは僕が元の姿に戻ること、すなわちビルから飛び降りる前に、目を瞑れば戻っていればいいのに。だけどその方向にはまだ聳え立つビルが彼を邪魔しています。そして最後、意識が飛びます。
自分の世界に戻った瞬間です。さぁこれから彼はどう成長するでしょうか。
「飛び降りた」という表現は、文字通りの意味だけではなく、人生のある段階での大きな変化や決断を象徴しているとも考えられます。これは、主人公が自分の中で作り上げた理想像と向き合い、それに挑戦する過程を示しているかもしれません。
人生の困難や苦悩に直面しながらも、希望や成長の可能性が常に存在することを示しています。主人公が自己との対話を通じて、自身の内面を受け入れ、成長していく姿を表現しています。
儚く/美しく/繊細で/生きる/葛藤/幻想的で/勇敢な 詩や物語を作る糧となります