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異色のジブリ青春群像劇「海がきこえる」のススメ!【オススメ映画】

皆さんはジブリ作品と言えば何が思い浮かぶだろうか。
となりのトトロ、もののけ姫、千と千尋の神隠し…。
日本を代表する名作アニメーションを多数輩出してきたスタジオジブリの中に
今回推薦したい作品がある。
その名も「海がきこえる」である。

1. スタジオジブリ若手スタッフにより製作

今作は1993年にテレビ放送された氷室冴子による同名小説が原作の青春群像劇である。
宮崎駿が若手スタッフに一任した作品であり、これまでのファンタジー路線をいくジブリ作品とは異なるリアルな若者たちの心情を描いている。

ストーリーは、高知県に暮らす高校生の杜崎拓と東京から来た転校生の武藤里伽子の恋愛模様を描いたものである。
苦々しくも爽やかな青春劇は、現代人にも刺さる人が多いのではないだろうか。

2. 我儘だが芯があり魅力的なヒロイン里伽子

本作は主人公である杜崎拓の目線で話が進む。
登場人物の心情は彼のものしか分からず、他の人物はどのような気持ちであったか、
本当はどんな人間だったかは語られないのである。

そんな中、ヒロインである里伽子は特に人物像が把握しにくい。
容姿端麗、文武両道であるが我儘で頑固な面があるキャラクターであり、
拓は振り回されてばかりである。
金を無心して貸してもらった瞬間に冷たくなったり、一緒に東京まで旅行して距離が縮まったと思いきや後に無視を決め込んだり。
とにかく周囲を惑わし、行動が読めない女性なのである。

しかし、そんな彼女であっても、ときに弱々しくなる一面もある。
芯があるが繊細な感性を持っている姿に少しずつ惹かれていくのである。
本当に男って馬鹿ですね。

3. リアルな若者の関係性

今作は、これまでのジブリ作品とは違い、若者のリアルな関係性を描くことに重きを置いている。
仲良くなったと思いきや次に会ったときはよそよそしくなったり、友人と喧嘩してそのまま引きづってしまったりと身に覚えがある人も多いのではないだろうか。
僕自身もそんな経験が多いのだが、時間が経ちその痛々しい記憶も段々と角が取れて
懐かしく感じてしまう。
当時は苦しかった記憶でも、人と向き合った経験は後に大きな糧になることに気付かされたのである。

4. 聖地巡礼にもオススメ!

本作の舞台は主に高知と東京である。
実際に現在も残っているロケーションも多く、そのどれもが風情があり
初めて来たのにノスタルジーを感じる。
登場人物たちの通っていた高校や通学中にある橋など、高知市内の最も栄えている
商店街の近くにあるので高知へ行った際にはぜひ行ってみてほしい。

僕は去年のゴールデンウィークに本作の聖地巡礼を行った。
この記事の最後に写真を貼っているので、ぜひ見てね!

5. 最後に、僕が一番好きなシーンの話(ネタバレあり)

最後に僕が今作で一番好きなシーンについて語らせてほしい。
ネタバレになるので、未視聴の方は飛ばしてもらいたい。
それはラストシーンなのであるが、東京で拓と里伽子が再会する場面だ。
卒業して以来、二人は会っていなかったが、お互いの想いに気づいた後に偶然再会するのである。

拓の背後を映し、そこから回り込むように拓の顔を映す。
その後、逆方向に回り込むように里伽子の顔を映す。
すれ違い続けた二人のパズルのピースがはまった瞬間のように感じるシーンなのだ。
正に運命の邂逅。
僕にとって忘れられないラストシーンになった。

あと、カネコアヤノの「光の方へ」のmad動画で使用されているものがあり、
曲ととてもマッチしているので、そちらもオススメである。

最後に、僕が前に高知へ聖地巡礼したときの写真を貼っておきます。
高知良いところだから、是非行ってみてね〜!

高知城
登場人物たちが同窓会の帰りに通る商店街
商店街の端にある有名な市場!
商店街の入り口。作品内にもこの「帯屋町」の照明が出てきた。
登場人物たちが通っていた高校。
商店街のすぐ横にあった。
お洒落やね。
主人公の拓が自転車で渡っていた橋
里伽子のバックに映っていたカラオケ店。
今は店が違う。
最後に桂浜!

最後まで観てくださり、ありがとうございます!!

#ハマった沼を語らせて

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