早倉線

懐かしい景観、平成20年くらいまでの音楽やCM、青や緑(ソーダやメロン・マスカット)の…

早倉線

懐かしい景観、平成20年くらいまでの音楽やCM、青や緑(ソーダやメロン・マスカット)の素朴なお菓子を愛でるのが好き。レトロなもの全般大好き。一番好きな月は11月。詩をかきます。名前の読み方は さくらせん です。早倉線(はやくらせん)という想い出深いバスの廃路線名に由来しています。

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私の発信がもっと上手なら、 11月は蔑ろにされずに済むのに。

    • 【詩】水槽

      あなたの褒めたものはなんでも素晴らしい 聞いたことない歌手の 気に留めたこともない歌詞も あなたが褒めているのを知れば ひそかに写し、諳じてみたりもします その言葉の中に 私を思わす存在はヒトヒラもなくて 何故か私は安心するの 私のようなお魚は 寂しさの満たされた水槽で カラダがピリピリしてないと落ち着かない 現と梦との距離を まどろっこしく揺らめいている私へ 時々ふわっと視線を呉れたら それだけで、ね? こんなふうに生きていられる

      • 【詩】像

        蝋燭の火のように歌ってた 蝋燭の火のように熄えてしまった まばゆさを憶えてる 目蓋のうらに憶えてる 闇のなかに聴く 揺れるほどの鼓動 すべての灯りが無関係な街で すべての賑わひが無関係な街で

        • 【詩】プレゼント

          数少ない灯たよりに 運んできたんだよ、たったひとつ 赤黒い心、壊れた心 満たした器、投げ捨てて 粉々に ぶちまけてしまおうか そんな迷いに誘われながら 運んできたんだよ、風邪にも負けず 灯の在処、一寸先で 嵐がすべて、やってくれたよ 私だったんだよ それ、私だったんだよ

        • 固定された記事

        私の発信がもっと上手なら、 11月は蔑ろにされずに済むのに。

          【詩】挫折

          貴方のことを忘れてた なんとなくショッピングモールに行き 着いたら用事を思い出し、トンボ返りした バスはすいてて車窓は穏やか それでも貴方が泛かばなかった 罰を受けさえすれば 愛していいと思っていたけど 歓びを友とする悲しみの人に 痛みから切り崩された愛なんて 届けられなかった

          【詩】挫折

          十一月に纏わる私的感情

           もっと時間があれば  気が合うはずだった父の誕生日。  私とは真逆だが  気が合うはずだった妹の誕生日。  恩師の誕生日。ドストエフスキーの誕生日。 秋篠宮殿下の御誕生日……  今パッと思い出せないけど他にも  心の近くに存在する(していてほしい)人々の  誕生日がいくつも含まれている月。  それが私にとっての11月。霜月。  ブリュメール(霧月)。フリメール(霜月)。 それから、私が人生のなかで一番だいすきな本の中に、美しい星空と清浄な森林のなかで起きた象徴的な出来事が

          十一月に纏わる私的感情

          【詩】殆どの時間

          待つ部屋の寒さ 侘しさ どんな遊びで誤魔化しましょう うたも唄えず 絵も描けず 口をつぐんで詩など書いても 生ける頃には萎れてしまうの あゝあ あゝあ 灰色の 灰色の華 咲き乱れ いつかすべてを呑み込むのかな

          【詩】殆どの時間

          【詩】祝福

          つつましやかな式場へ 私のことも呼んでください つらい想い出ふり切って 迸るビオロンの歓び くちづけの野薔薇 その芳しさ 木枯らしに敗れた燕達よ 今こそ羽ひろげ、永久のしるしを描け── つつましやかな式場へ 私のことも呼んでください 最後の最後に末席に居させて 泣き笑う理由のいつわりを どうか見透かさないでいて

          【詩】祝福

          【詩】或冬の午後の詩

          光る水辺を凍えながら歩いた この場所で皆が水浴びする夏を想い 二人は眩しく笑った 初夏のように若い二人は 底無しに広い冬空へ やわらかな耀きを放ち 来たるべき苦しみなど総て 焼き尽くしてしまった それは誰の目にもあきらかだった なぜに二人は穏やかな時代を 喪わなければならなかったの? 誰も知らなかった。 このとき二人は互いの両手を確く握り 互いの耀きで互いの姿を 眼に焼き付けておくべきだった 有り余る謐けさのなか 二人には小鳥の囀りしか聞こえていなかった

          【詩】或冬の午後の詩

          【詩】手帖のこと

          もう戦後ではなくなった時から ニッポンの青春時代までのあいだ 耕されていた凡ゆる夢は 生れる前のテニスコートで 8の字レモンの春のはざまで うたた寝してた時のまぼろし 沫がはじけて目ざめたら 蒼いフェンスの外側で 記号を弄して隠した秘密は 今では秋の風の遊びば 砂に削られ雨にふやけて 手に取ったらばばらけてしまって 私、慌てて拾いあつめた もとには戻せなかったけど たぶん誰にも知られてないよね

          【詩】手帖のこと

          【日記】2024年9月27日

          人混みの中で小学校卒業以来の同級生をみかけた。 背が高くなったこと以外、艶々の黒髪も聡明そうなお顔も、何もかも昔のまま、紛うことなきあの子だった。 ここ2週間くらい、そろそろ誰かに遇いそうな気はしてたけど、予感の正体はこの子だったのかな。 私はこういう時、話しかけに行けない。 暫くしてあの子はパートナーと落ち合って、どこかに行ってしまった。 帰りの電車、私はまだあの子のことを考えていた。 字の綺麗な子で、習字の授業で好きな言葉を書くという課題が出された時、その子は

          【日記】2024年9月27日

          【詩】おとぎ話

          勿忘草も投げぬまま沈んだ確からしさ 来たときには沫になってて ひとり生きているには怖すぎた だから聞こえないはずの声を聞いたんだろう 魚を捕る人は皆わらった あなただけは魚を抱き締めて、震えてた

          【詩】おとぎ話

          【詩】どぜう

          大抵ものがなしいメモリ ゆっくりひかる11時 イヲの腹、きらり じわりと沁みるメメントモリ 素敵な事件に命ささげて ゆっくり呼吸、ふかくなる これが海のなかならば 蒼い目のまま泣けたかな 溜息さえもクラゲに化えて 結局みずいろが好き 結局、似合わない

          【詩】どぜう

          9月に視聴したい懐メロ動画3本

          大島実織さん「なつやすみのおさかな」 NHKみんなのうたで放送されていました (初回放送は1996年8月〜9月)。 夏やすみ真っ只中に聴くより、 夏やすみの終わりを意識し始める頃から 体がまだ現実モードに戻ってない頃に この曲を聴くと、 無意識の世界に連れていかれそうになります。 魚はスピリチュアル的には無意識世界のシンボルなのだそうです。 西内としおさんのアニメーションもぴったりです。 「すみれ September Love」 私はSHAZNAさんの歌でこの曲を知ったので

          9月に視聴したい懐メロ動画3本

          【詩】ペン立て

          缶は酒精を吐きながら くるくる床を転がった いつか望んだ安らぎが 床の上で死んでくのを 一瞥をもって見送った 通りすがりの人々 こんなもの、なければ よかったね、と ある人は蹴り ある人は踏み ある人は見ないふりした あたしは 持って帰って、綺麗に洗って 書けないペンをいくつも生けたよ

          【詩】ペン立て

          お盆明けの倉敷美観地区から

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