ノンアルでも良いかも知れない
次女が休みだと、何しようとか、何処に行こうと考える。
それでも今月は予算を使い切ってしまったので、あちこちに出かける訳にはいかない。
こんな時はスタバだね、そう考えながら朝食の用意をしている、今日は昨日作ったパンなので味噌汁は無い。
「オニオンスープ作ろうか?」次女が声を掛けてくる。
私の方は食べたらシーツを洗うつもりだったので、作って貰えるのは有り難い。
「ありがとう。」と言って、朝食の用意を任せて、シーツを剥がして洗濯機に放り込む。
「じゃあ、食べようか、プロティンとコーヒーは後にして。」食べてみると、昨日作ったパンが思いの外美味しい。
「パン美味しくない?」次女に聞いてみる。
「美味しいよ、これだけ食べてもいいもん、何もつけなくていい。」と言いながら食べている。
最初は見栄えも味もいまいちだったが、昨今は我々の料理の腕が上がってきている、(自分で言うのもなんだが)
朝食を食べて掃除や洗濯などの家事をして、落ち着くと次女も座っている。
「スタバ行く??」そうだね行こうか、でも仕事でも休みでもスタバに行くスタバ店員って多いのかな?
「そうや、今日の昼はラタトゥイユにカレー入れてラタトゥイユカレーにしようか?」今の我が家は冷凍食材と保存食で過ごさなければ為らない。
次女の給料日まであと少しだが、予算のお金もあと少し、出来たら今有るものを使って過ごしたい。
冷凍庫にはキャベツ、ニンジン、玉ねぎ、セロリの先が有って、肉も少し入って居る。
「これだけあったら、大丈夫やん。」2人で言い合っているが、休みだからと言って使うと後で足りなくなる。
保存食を味変して食べるのは大賛成だ。
「じゃあごはん炊こうか?」カレーにはご飯だから聞いてみる。
「エ~、ペンネあったやん、それにかけたらええんちゃうの?」確かにそうだな、そこは次女に任すことにした。
スタバで甘いものを飲んでから、必要な物を買おうと、スーパーをぶらぶら歩くと、目に飛び込んできた物が有る。
ノンアルコールビールだ。
別に酒を断ったつもりも無いし、絶対に止めると言っている訳でも無いのだが、次女は薬を飲んでいるので、酒は飲まなくなった。
自分1人だけ酒を飲まなければ夜が明けないと言う訳でない。
でも食事の時にはちょっと寂しい、そうやん、ノンアルコール飲料飲んだらええんやん。
甘い飲み物で食事を食べるのが好きな人はジュースやコーラでも良いのかも知れないが、私の場合は食事の時に飲むのは甘く無いのが良い。
甘く無いけど、カレーやチゲ鍋の辛さを和らげてくれるものが良い。
考えるとノンアルコール飲料って、私には最適だ。
これまで飲まなかったのは、きっとまずいと考えていて、多大に自分の偏見の賜物だ。
じゃあ飲んでみたら良いんじゃない??
「どうしたの、ノンアル飲料買ってみる??」次女が聞いてきた。
「うん、アルコールじゃ無くても良いかも知れない。」お酒が欲しかったのは、食事に併せる飲物が欲しかったからだ。
「買ったらさ、私も飲む、ノンアルやったら飲めるから。」そうか薬飲んでいても、ノンアルなら大丈夫だよね。(そら、当たり前やん)
試しに数本買ってみる事にする、どれが良いか解らなくて悩んでいたら、次女が話してくる。
「前にデイリーポータルゼットで飲み比べしとったから、あかんのは知っとるよ。」何故デイリーが??
「ライターの○○さんが肝臓の数値が悪くなって、ノンアルにしようと思って試したみたい。」人間検査で問題にならんとアルコール止めないのかな??
じゃあ、これとこれとと言って籠に入れて、今日の支払いは自分がして置く。
ラタトゥイユカレーを作ると、カレーよりもラタトゥイユの味が強い、流石谷シェフのレシピで作ったことは有る。
「カレーって何で作ってもカレー味になるのに、これはラタトゥイユが強いね。」と言ってみる。
「うん、手間暇かけて谷さんのレシピで作った甲斐がある。」まあカレーって感じは少ないけどね。
食べ物を摘まみながら、ノンアル飲料を飲むと、思ったよりもお腹が一杯になる。
「こんなに沢山は飲めないね。」と次女に言う。
「お母さんは飲み物でお腹が一杯になるタイプやもんね。」彼女は飲みながら食べている。
よく考えるとアルコールだったら、飲んでも食べられるのに、アルコールが無くなった途端食事の量が減る。
これがアルコールの力か。
ノンアルコールだから、アルコール独特の苦みだったりえぐみだったりは少ないかも知れない。
だけど、私の場合はこれでも充分食事のお供に良いかも知れない。
「これは良い。」とか「甘いのはあかん。」とか、「これはビールと言われても解らんかも。」(解らなすぎやろ)とか2人で言いつつ飲んでいく。
「今の若い世代は、お酒は飲まないって人は増えて来てるんだって。」次女が何処かで目にした知識を披露してくる。
アルコールは身体に良くないからね、私もこれで良いかと考えている。
欲を言えば、美味しいノンアル日本酒が欲しいな。