15年思い続けた”30歳のフィレンツェ”が叶わなかった旅と、泊まりたかったホテル
いい意味でも、悪い意味でも、私は諦めがいい方の人間だけれど、
そんな私でも、今回の旅のことについては諦めきれなくて
ここ最近は、何度も何度も、”同じ映画”を見続けている。
なんのこっちゃという感じでだけど...
私がまだ、かわいい思春期盛り頃に観た映画に影響され、
30歳の誕生日には、絶対にフィレンツェ のドゥオモに登るんだって決めていた。
30歳を迎える前日、
29歳最後の日には、”あのレストラン”で
「白インゲンのパスタは白インゲンを抜くように言って!」
「あおいって誰!?私はメミよ!」
なんて、ワイン片手に”あのセリフ”を言ったりなんかして。
そして翌日、30歳を迎えた朝は
ドゥオモに登ってフィレンツェの街並みを眺めるんだって。
そう決めていたけれど、
いざ、2020年の5月の誕生日を迎える2ヶ月前に、
イタリアへの切符は受け取れなかったというわけで。
どんな理由があっても、どんなに大事な仕事があっても、
30歳の誕生日はイタリアへいくと決めていたのに、
日本から出国することも、イタリアへ入国することも、
許されることなく、
「こればっかりは、仕方がないよ」
という慰めのような安堵のようなセリフに、
15年ごしの夢はあっさり消されて行ってしまったということである。
フィレンツェで泊まりたかったホテル
結局、イタリアへはいくことが出来ず、
いくとしたら、ここに泊まりたいなとブックマークしていたホテルを眺めながら、
妄想の旅に出たり出なかったり。
一番泊まってみたかったホテルは、5つ星が輝く、
〔 FOUR SEASONS HOTE 〕
※写真はHPからお借りしています。
”THEヨーロッパ”の感じが溢れ出しているホテル。
高い天井に大きな窓、優しく風に揺れる高級そうなカーテンにシャンデリア。
一つ一つの家具がアンティークで、うっとりとするようなインテリア。
まだ人生で一度もイタリアに行ったことはないし、
そもそもヨーロッパにも行ったことがなくて、
だからなのか、
お城のような、ラグジュアリーホテルには、強い憧れを抱いている。
人生で一度は、このラグジュアリーな5つ星ホテルに泊まってみたい。
そしてここで、”私はこの城のプリンセスなのだ”という錯覚に浸ってみたい。プリンセスという年でもないのだけけれど。
とにかくこのFOUR SEASONS HOTEは全てが
エレガントすぎるくらいのエレガント。
フィレンツェ の市内から少し離れているからこそ、
ホテルが自然の緑にに囲まれているところも、”お城感”が出てていい。
これは30歳という人生の節目に、ぴったりなプレゼントとなったはず。
とはいえ、実際は
30歳の誕生日は2ヶ月前に迎えてしまったことだし、
となると、映画の主人公とおなじ30歳だからという言い訳が出来なくなっているわけなので、
大人しく”冷静と情熱のあいだ”を、しっとりと観賞することにしよう。