母性的な関わりの大切さと発達支援
先日、様々な障害といわれる子どもたちのことを書きました。
成沢真介さんという元特別支援学校の先生の書かれた「生きづらさを抱えた子の本当の発達支援」
という本の中で、とても分かりやすい表現があったので、メモしておきたいと思いました。
「生きていく力の基になるのが、母性的なもの」
小さい頃に、子どもが望んだことを満たしてあげること
受け入れられている、愛されているを実感できる関わりを十分にしてあげることで、自信が持て、我慢したり、規則に従える力になる
安心できる相手、受け入れてもらえる相手、えこひいきしてくれる相手がいることが、集団の中で生きていく基盤になる。
母性的なものが十分に与えられていないと、父性的なものは受け入れることができない。
※
母性的なものとは、
受け入れられている、愛されている実感、欲求を満たしてあげること等
父性的なものとは、
ルールや規則に従うこと、我慢したり、理性を働かせること等
※
えこひいきとは?
「その子の良いところだけを受け入れる、感じるということ」
愛されて育った人は、自分を信じる力がある。それは、他人を信じる力でもある。愛してくれる人、味方になってくれる人が多いほど、他の人を信じることができる。
以上、本の中から抜粋です。
本当に、その通りだなぁと思います。
これは、私自身の実体験からも感じます。
そして、私は発達障害やグレーゾーン、愛着障害といわれる子ども達と長年過ごしてきましたが、集団の中で、なにかと怒られている子どもたちの姿を見てきました。
定型発達の子ども達と比べて、幼少期から、注意されたり、お友達とトラブルになったりしやすい子ども達です。
繰り返し、繰り返し注意をされてきて、
「その言葉かけは、その子にとって致命的になるのでは」と胸の痛い思いをすることが、何度もありました。
特に、乳幼児期から、小学校低学年くらいまでは、
子どもたちの気持ちを受け止め、共感し、望んだことを満たしてあげることをじゅうぶんに、じゅうぶんにしてあげてほしいと思っています。
それでわがままになるわけではありません。
その体験を基盤とし、社会性が育っていくんです。
母性的な関わりからの安心感は、子ども達の発達の土台なんです。
問題行動と思われることに対しても、子どもの表面的な言動にとらわれずに、その子が本心では何を望んでいるのかを、見てほしいなぁと思います。
悪い子になろうと思って生まれてくる子どもはいません。
みんな、健やかに育ちたいと思って生まれてくるんです。
だから、ひとまず問題行動に関しては置いておいて、
純粋な想いからくる本当のその子の気持ちを想像して、
小さな優しさ、素直さを見逃さないようにして、
その子を愛してあげたいなぁと思うんです。
これ以上、心の傷を深める子どもたちが、増えませんように。
今は直接的な支援はしていないのですが、その気持ちはずっと変わりません。
読んでいただき、ありがとうございます!