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興味を持つことと主体性
おもしろき
こともなき世を
おもしろく
住みなすものは
心なりけり
~高杉晋作~
私は仕事柄、多くの人と話す機会があります。
人と話したり、人の考えを聞けたりすることはとても有益な時間であり、本当にありがたいことだと感じています。人はそれぞれに価値観を持っており、大切にしていることや意識していることが違います。
先日、ある職員と面談の場で話している際に【興味】という言葉について深堀りするきっかけをいただいたので、そのことを記事にさせていただきます。
面談の場
![](https://assets.st-note.com/img/1701268870026-xFoS0p6lw9.jpg?width=1200)
面談は、職員のAさん、直属の上司、私の3名で行いました。
この面談は半期を振り返って評価を伝える場であり、面談の対象者自身も自らの実績と次期に向けてどのような働き方をしていくのかを話し、互いを擦り合わせる場として定期的に行っているものです。
Aさんは、自分の行なってきた仕事やこれから行なっていきたい仕事について話してくれていたのですが、淡々とした様子で抑揚が感じられないというか活気がないような印象を受けました。
だからといって印象が悪かったわけではありません。言っている事は正しく、かつ論理的であり、共感できるものでした。
その職員は周りと直属の上司からの評価でも、誠実で勤勉な職員であるという高評価を得ています。
しかし、私はその職員に対して、もったいないというかものたりなさのようなものを感じたので質問をしました。
私『Aさんの周りからの評判は非常に良いですよね。〇〇をしていくんですね。わかりました。これをするとAさんはどうなるんですか?』
A職員『これをすることで〇〇ができます(仕事の内容)』
私『すいません、〇〇する事で〇〇になるのは先ほども話していましたね。仕事への影響ではなく、〇〇をした結果、Aさんは、やりがいだったり、達成感などは感じるんですか?』
A職員『考えたことなかったですね。以前〇〇をするように教えられたので、そういうもんなんだと思ってやっていました。自分のやりがいだったり、達成感については考えたことなかったですね。どうなんでしょうか。仕事ができればそれなりに嬉しいんですかね…言われたことができればいいなという思いが強いですかね笑』
私たち3人は特に変わった雰囲気もなく、Aさんは笑顔で面談室を出ていかれました。
面談を終え、私は自分が感じていた違和感について振り返っていました。
興味と関心
興味と関心という似た言葉があります。
簡単に説明すると、興味は面白みを持って関わることであり、関心は気にかけたり注意することです。この2つは日常会話での使われ方も非常に似ており、関心の場合は比較的重たい内容に使われるようです。
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私がこの職員に感じた『もったいないな』と物足りなさを感じた理由は、この2つの違いにありました。
職員のAさんは、仕事に対し、与えられた業務や自分が行わなければならない業務に対し関心を持つことができています。だからこそ、誠実であり勤勉だと言う評価が周りからもあるんだと思います。
そのなにがもったいないんだ、と思う方もいらっしゃるかもしれません。
私が感じたもったいなさや物足りなさは『このように仕事ができるのであれば、もっと仕事に興味を持って楽しんだらいいのに…』というものでした。
仕事の仕方はそれぞれであり、決してこの職員が間違っているわけではありませんし、否定しているわけでも強制したいわけでもありません。当然、評価を覆したいと考えているわけでもありませんでした。
現にAさんが評価されているのは、Aさん自身が仕事に関心を持ち、努力したからに他なりません。だからこそ今の評価があります。
勝手な思いかもしれませんが、私がAさんに対して考えていたことは、Aさんが仕事に対して興味持つことはできないかということでした。
〇〇をするようにと教えられたからという理由で仕事を淡々とこなす人もいますよね。そこで精度がある程度高ければ、周りから何かを言われることもありません。「そういうスタイルの人だから」という暗黙の了解のような状態になってしまいます。
しかし、このような「教えられたから・言われたからやっている」の状態では、いつか疲れてしまうのではないかという心配がありました。
そしてもう一つ気になったことがあります。
言い方は乱暴になってしまうのですが…人に都合よく使われるような状況になってしまうのではないかという心配です。
教えられたこと、言われたことを忠実に実行する職員は、貴重であり、非常にありがたい存在です。だからこそ、周りにとってもある意味都合が良く、下手に突っ込むことはないんです。
しかし、互いにとって今の状態が最も良い状態なのかと考えると、すんなり納得できる状態ではありませんでした。
興味を持つことのメリット
今回の件をきっかけに、私は興味を持つ事に関して調べてみました。
人の働き方は様々であり、働くうえで重視することも人により違います。
そのことについて否定するつもりは全くありません。
しかし、働くうえで面白みを持ちながら働くことができれば本人にとってより良い時間になるのではないか、せっかくであれば面白みをもって楽しく働いてもらいたいという思いがあって今回のケースを考えていました。
興味を持つということを意識することで、様々なメリットを得られることがわかったのでいくつかご紹介します。
・探究心が深まる
・継続する力が生まれる
・主体性を持つことができる
・取り組むことの広がりが生まれる
・充実感が増す
順番にご説明します。
探究心が深まる
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興味を持つことで探究心が深まります。面白みを持って取り組むことにより、自分自身が自発的に『その事柄についてもっと知りたい』と思うことができるからです。
探求心を持つことで、理解が深まると同時に知識の広がりや吸収力が上がるなどのメリットもあります。一つのことを掘り下げて理解を深めようとすると、その事柄に関する他のことも調べたり理解しなければならないことがありるからです。
継続する力が生まれる
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面白みを感じることであれば続けられると言う事はありませんか?
人は興味がないもの、面白みを感じないものを続ける事は苦しくて仕方がありません。逆に面白みのある事、自分自身が興味がある事は誰かに言われなくても、続けられるようになります。
「継続は力なり」という言葉がありますよね。
興味を持って継続することで他の人には負けないあなたにしかないスキルや能力を身に付けることができます。
主体性を持つことができる
興味があることには、自分の判断や考えをもとに主体性を持って取り組むことができます。自分自身が興味があることなので、誰かに言われるからやるのではなく、自分自身が面白みを持って取り組めるためです。
主体性があると誰かにコントロールされているわけではないので、ストレスも大幅に減少します。
充実感が増す
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自分自身が興味のあることと自覚して取り組むことで、自分が今何に取り組んでいるのか、何のために取り組んでいるのか、自分にはどのような影響があるか、これらを実感しながら取り組めることで充実感が増します。
興味を持っていることであれば、取り組めば取り組むほど面白みが増していき、充実感も加速度的に増加するというメリットもあります。
周りからの見え方が変わる
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興味を持って取り組む姿勢は、周りからの見え方も大きく変わります。
やらされている感のある人と主体性を持って積極的に取り組んでいる人では、見え方が異なりますよね。
主体性持って取り組む姿は周りから見て非常に好感が持てるものです。
主体性を持つことで、積極性を感じられるため周りからの信頼も上がります。加えて、あなたが何に興味を持っているのか、周りも理解することにより、あなたをサポートしてくれたり、頼ってくれたりすることにつながります。
自分の興味について考えてみる
今回はある職員との話をきっかけに興味を持つと言うことに関してご紹介しました。
自分にとって何が興味のあることなのか、このことを知る事は、自分を主体的にすることにつながるのではないかと考えます。
特に仕事は、自分が興味を持ち面白みを持って取り組めることにより、仕事の質もやりがいも向上します。
同じ時間を過ごすのであれば、やはり面白みを持って楽しく過ごしたいものですよね。
しかし、仕事の仕方や向き合い方には人それぞれの考え方があります。
今の時代「もっと仕事に興味を持ってみては?」と話したところで、それは古い考えだと言われてしまえばそれまでです。
そもそも、それなりに仕事で結果を残しながらやりがいをもって働いているというのであれば、もっと仕事に興味を持ってみてはという言葉は、ただの余計なおせっかいでしかないかもしれません。
しかし、自分自身も気づいていない、意識していないだけで、実は興味を持って仕事が出来ているというケースもあります。
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改めて考えてみると、そういえば〇〇には興味あるな…というケースです。
自分って一体何に興味があるんだろう?
自分にとって何が面白みがあることなのか、
何についてもっと深く知りたいのか、
もっと理解したいと思っているのか、
自分がこだわっていることは何か
何をすれば自分が充実感を得られるのか、
このように興味について考えると自分が見えてくるかもしれません。
興味を持つことと主体性は繋がっているように思います。
興味なんて考えたことなかったな…
そんなふうに感じている方は、この機会に興味について考えてみるのも良いのではないでしょうか。
長い時間を割いて、最後までご覧いただきありがとうございました。この記事を読んだ1人でも多くの方の何かになれれば幸いです。
sabukurocha(サブクロチャー)