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2024年公開新作映画 Best 10

目標はない。いちいち数えてもいない。

だから昨日数えてみてびっくりした。2024年は344本の映画を映画館で観ていた(うち17本がリバイバル上映。なので新作映画は327本観たことになる)。

一本2時間としても688時間を映画館で過ごしたことになる。この時間を他に使えば何者かになれるのかもしれない。それでも映画は私にとって癒しだ。

誰にいうまでもない、ちょっとしたモヤモヤがあった時。仕事で疲れ果て気分転換したい時。そんな時にいつも映画館に向かう。それは大切な時間だ。

自分の記憶としてBestムービーを振り返ってみる(ドキュメンタリー映画を除く)。

【1位】ルックバック
絵の上手い小学生女子2人が大人になるまでの物語。人生を変える友との出会い、自信と不安がぶつかり合う思春期の葛藤、才能の素晴らしさと残酷さ。全てが58分に凝縮された、四コマ漫画風秀逸アニメ。

【2位】ラストマイル
巨大流通倉庫からの出荷物が爆発する。事件を解決しようとするセンター長のエレナ(満島ひかり)の奮闘を描く。社会の矛盾を暴きつつ安易に正解を導かず、ひとりひとりに静かに問う社会派ドラマ。豪華俳優陣の出演でエンターテインメントも充分に満たしつつ問題提起する姿勢が見事だ。

【3位】夜明けのすべて
藤沢さん(上白石萌音)は重いPMS(月経前症候群)により感情がコントロールできず不安定になる。無愛想な同僚の山添くん(松村北斗)も人知れず悩みを抱えていた。そんな2人が助け合う。どんな問題も一緒に解決できるよと呼びかける。心がひたひた満たされる漢方薬のような作品。

【4位】ロボットドリームズ
NYマンハッタンに住む孤独なドッグは通販で友達ロボットを購入する。すっかり意気投合した2人であったがある日事件が起きる。セリフが一切なしのアニメ、登場人物はオールキャスト動物という意欲的な作品。より普遍性が際立つ物語になっている。

【5位】ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ
好きで好きでたまらない作品。職業としての殺し屋を全うしようとする、ゆるカワ殺し屋コンビ、ちさととまひろが等身大なお仕事映画。演じる髙石あかりと伊澤彩織に加え敵役で登場する池松壮亮のストイックな仕事哲学とアクションが素晴らしい。

【6位】正体
横浜流星演じる死刑囚の脱獄と逃亡劇を描く。ラストの伏線回収が見事。サブキャラの刑事役山田孝之の演技が光る。何よりこの映画が体現するこうありたい、に深く共感する。

【7位】悪は存在しない
善悪とは何かを立場ごとの視点で問いかける。有名な俳優は出ていないが印象残る濱口竜介監督の意欲作。長野県の田舎町にグランピング施設を作りたいと東京から業者が現れる。途中まで和やかに時にユーモアも交え物語は進むが、すっかり寛いでるところに、急に転調するラストに度肝を抜かれる。

【8位】関心領域
下手なホラーより怖かった。第二次世界大戦下、アウシュヴィッツ強制収容所のすぐ近くで普通に日常生活を送る、収容所の所長ルドルフ・ヘス一家を描く作品。無意識の無関心が取り返しのつかないことになるということが人ごとではない。

【9位】ほなまた明日
単館上映ながら印象に残った作品。写真専攻の大学生4人の群像劇。主人公ナオの圧倒的な才能を前にした、非凡ではない人たちの葛藤と諦観を描く。才能開花の分岐点を赤裸々に描き胸に迫る。何かを諦めたことのある人は絶対泣ける。

【10位】チャレンジャーズ
ともかく本能的で官能的で打ちのめされる意欲作。かなり興味深かった。主演のゼンデイヤにひれ伏す作品。

順番付けられなかったけど印象に残ってるのは以下の作品。

東京カウボーイ
落下の解剖学
ドッグマン

2025年も、沢山の映画に出会いたい。

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