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なかなか怪獣現れない1116

何もない日なんて無い。

見事なことに今日がその何にもない日なのだが、
そう、何かしらは起こっているはずなのだ。

そうだな、なんだろうな。
過去何年か分の旅行をした時の写真を見返し、
自身にも老いがあることに気づき
ハッとさせられたかもしれないな。

午前中。
偶然にも手の届くところにアルバムが待っていた。
普段はこんなところにはない。
誰がどこから引っ張り出してきたのか、
間違いなく母なのだがそう問いたくなる。

時を止め、形として残り続けてくれるもの。
私は写真に弱い。
人生に巻き戻し機能が付いてくれればいいのに。
『方丈記』が好きな私だが
そんなことを思ってしまう時だってある。

2、3年前。
明るい染髪に弱そうな服を見にまとった私は
今より少しふっくらしている。幼い。
おそらく
敵の怪獣からしたら美味しそうだっただろう。
怪獣がいなくてよかったね私。

今の時点から振り返ると
当時生きていたことを不思議に思う。
どのようにして今に繋がるんだっけ。
ふと当時の艱難辛苦を乗り越えてきた自分を
抱きしめたくなる。
私も私なりに頑張って生きていたんだな。

現在に焦点を戻す。
だいぶ人生に慣れてきたのだなと感心する。
しかしこれは「今」だから。
きっと何ヶ月もしたら
また艱難辛苦に首を絞められるのだろう。
どんな壁が現れるのか、足がすくむ。

このように未来を想像し
何度も堕ちては這い上がる。
未来を想像しなければいいことを知っていながら。

これだから人生は楽しいんだよ、ね?

2、3年後の老いワタシ。
頼んだよ。

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