(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)
公私を問わず、異国の人と関わる人は必読。画期的かつ実践的な新しい概念を知ることができます。
一度でも自国以外の人と生活・仕事をしたことのある人であれば感じたことのある違和感。
なぜアメリカ人は何でも話すのか、なぜ日本人は話さないのか。
なぜドイツ人は時間を固執するのか、なぜインド人は固執しないのか。
それらの正体は、生まれ育った文化にありました。
文化が違うを生む。これ自体は、決して新しい主張ではありません。筆者が画期的で合ったのは、そこから「カルチャー・マップ」を呼ぶ、文化により生み出される特徴を八つの指標になるフレームワークを作ったことです。
上の図を見れば、国民性による違いが詳となります。
①ハイコンテクスト、②間接的ネガティブ・フィードバック、③応用優先、④階層主義、⑤合意思考、⑥関係ベース、⑦対立回避型、⑧直線的な時間な日本人。でも、他国の人からしたら普通ではないと。
ある国出身だからと、一括りにするのは望ましくないのでは?という主張も分かります。しかし、上記の通り、国ごとに全く指向が違います。その無自覚により、損していることの方が大きいのは、海外経験者であれば、嫌というほど思い当たる節があるかと思われます。
自分自身、前職のルワンダで、ルワンダ人をはじめ、中国、イギリス、イスラエル、インド等々、多国籍の人々を働く前に知っておきたかった…
(多くの痛い目に合ったからこそ、腹落ちできているのかもしれませんが)
本書を知ったきっかけは、BETFLIXの組織を綴った『NO RULES』で取り上げられていたからです。(というより、この本の共著者が、本書の筆者)。
グローバルで優秀な人材を取り込み、事業を展開するネットフリックス社。
『NO RULES』の中では、多様な国の人材を活かす中で、突き当たった異文化の壁、そして、その向き合い方(カルチャー・マップを用い、その国の特徴を理解した上で、マネージャーがメンバーへの接し方を変えている様子)が描かれています。
この2冊から印象深かったことは、国ごとの特徴を許容した上で、ネットフリックス社強烈な文化は、社員の行動様式を上書きしていることです。
異文化は、超えられる。そうか…逆に、多国籍、多文化社会であるからこそ、その組織のOSとして、文化を作り上げる必要があるんだ。
(まさにその必要性が、下の本で強調されていました)
「異文化理解力」。論理的思考力と同じ度合いで、関わる全メンバーへ伝えたいくらい、これから時代には不可欠だと思われます。
最後、印象深かった一節はこちら。
ある文化の中でしか過ごさない場合、物事を見る視点・視野を広げることが構造的に難しい。このことを自覚する必要がありそうです。
きっと、それはどんな属性でも言えること。性別や世代、地域、企業単位で、自分が特定の文化の中でしか過ごしていないか、自問しなければ。
P.S.
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