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「夫とキャンピングカーで旅をしてみたい」

noteEXPO2021で夢をそう綴った。
何年か前の私だったら、こんな夢を思いつかなかったと思う。
なぜなら、夫と心を通わせることなどできないと思っていたからだ。

不登校は改善できる⁉

三男が学校へ行けなくなっていったころ、長男は就職活動中。
次男は浪人中。
子どもたちは、それぞれがストレスを抱えていた。

夫は、三男の不登校が、子育てに関与をしてこなかったことにもあるという反省から、関わろうとしてくれたが、自身の価値観においての対応だったので、私がしようとする対応とはちぐはぐであった。

夫が考える対応は
   朝は早く起きる。睡眠のリズムを整える。食事はバランスよく。
   身体を動かし、できる勉強はする。
   などをサポートするために声をかけ、一緒に生活する。
というもの。

学校へは行かなくていいけれど、生活リズムを整えるといった真っ当な意見。しかし三男の状態や気持ちを知ろうとする共感的理解があまり感じられない関り方だった。
そもそも、これが出来るようだったら、行けるっしょ!o((>ω< ))o
活動するためのエネルギーが無いから行けないわけだし。

そして「不登校」というものをなかなか解ってもらえなかった。
誰だってそうだろう。夫にとっても青天の霹靂だったと思う。
わたしもその頃は詳しい知識を持っていたかと言われれば、そうではない。
様々な背景がある「不登校」というものを説明することは、とても難しい。知識が増えた今でも、常にアップデートは必要だと思っている。

これまで夫にとって子どもたちの習い事や、進学先、学校行事などは興味があることだけれども、関わるのは母親だけでよいと思っていた節があった。
仕事も忙しかったし、何より夫の実家がそういう文化であったようだ。
すれ違いが多く、私は相談したくても中々出来ず、自然と事後報告するようになっていった。

システムとして考える

不登校支援のカウンセラーに「母親ノート法」の実践とともに「家族をシステムとして考える」ことを提案された。
どんなシステムも、負荷がかかるところは故障しやすい。
家族の中で一番年下という弱い立場の三男は、学校内の部活動でのトラブルだけでなく、家族のストレスを一人で背負っていたのではないか。

「なんで俺だけ怒られるの?俺以外はみんな大人みたいじゃん!」と怒っていたことがあった。
就活のストレスを、浪人のストレスを、当時中学生だった三男に何かと注意することで、長男も次男も憂さを晴らしていたのかもしれない。
それぞれが、不満や不安を吐き出す場がなかった。
その頃の我が家は、誰にとっても安心安全のセキュアベースではなかった。

相談の文化

我が家には相談の文化がなかったと思う。
なんでも事後報告になっていたから。
それを構築してしまったのは他ならぬ私である。
まず、私が変わる。小さなことでも、夫と共有するようにした。

三男への対応は、夫の関わり方だと、夫のペースになってしまい、三男のエネルギーは枯渇してしまう。
昼夜逆転になろうと、極端な要求があろうと、すべて受け入れ、繭のように部屋に籠っても、さなぎから成虫になるように、本人が自ら部屋から出てくるのを待つ、ということをしぶしぶ理解してもらった。

不登校支援の「母親ノート法」創設の東山紘久先生は「何よりも母性を優先」と話されている。三男には前面的に私が対応することとした。カウンセラーとのやり取りや三男の変化は、小さなことでも夫に報告した。

子どもたちにも変化を求めた。私が中継基地の役割をしていたことを取っ払い、お父さんに直接話すよう、働きかけた。夫へのプレゼンテーションだ。
夫には、子どもたちの話は、不十分だと思っても、一言いいたいと思っても、最後まで口を挟まず聞いてくれるようお願いした。

夫はじっくり最後まで聞くということが少々苦手なことはわかっていたが、頑張ってくれた。もちろん今も頑張っている。
子どもたちも、最初はとても抵抗を示したが、二言三言の報告からはじまり、少しずつ会話が増えてきた。口を挟まず聞いてくれることがわかってからは、最初からお父さんへ相談し、事後報告されることも結構ある。
長男のバイク購入なんて、納車日まで買ったことを知らされなかったし。
男同士だから、母親より相通じることもあるのかな?

今では元気になった三男の学校の三者面談も、予備校の面談も夫の役割となっている。
専攻科目、進路相談、模試の結果をあーでもないこーでもないと話している様子はとても微笑ましい。
きっと受験の結果がどうあろうと、培った関係性からお父さんは自分を全力で応援していると感じるだろうし、それは次へのステップとなるはず。

夫の本音を聞く

夫は、忙しかったから仕方ないとあきらめていたけれども、事後報告はATMのように扱われているように感じて寂しかったと話してくれた。
そうだよね。何のために働いているんだろうって思っちゃうよね。
ちっちゃなことでも相談されたかったよね。
本当にごめんね。
父親と息子たちは、大切な親子の時間と信頼を少しは取り戻せたかな。

たくさん夫と話をするようになり、今まで気づかなかったことに気づくようになった。
何かと前のめりで新しモノ好きの夫だが、すぐに飛びつくことはしないということ。入念な下調べをし、データを集めて検討していたのだ。
ということは、ほんとはかなりのビビり(慎重派)なんじゃないかな?

時の中で人は変わっていくものであり、そして、人のどんな面もとても魅力的である。

これから

子どもたちが自立したあと、どんな未来が待っているんだろう。
夫はそんなこと考えているのかな。
その時に人生のパートナーが私でよかったと思ってもらえるのかな。

「キャンピングカーで旅をしたい」なんて伝えたら、どんな顔するんだろう。きっとたくさん調べて、カタログ集めて、見に行って。
どこ行くか考えて、計画して。
今は想像するだけだけれど。夢があるって楽しい!o(〃^▽^〃)o







       




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