【投資BOOKS】リスクを取らないリスク(堀古英司)
まえから読みたいと思っていた堀古英司さんの『リスクを取らないリスク』が、kindle版で期間限定(9/16迄)50%オフになっていたので読みました。
リスクを取るとは?
本書での堀古さんの定義は、
不利な状況に陥る可能性を覚悟した上で
、株式に投資したり転職するような行動
プロジェクト管理業界の中で、少し前になりますが”リスク”という言葉が、大流行しました。なんでもかんでも本のタイトルに”リスク”がつきました。
そういう意味で、タイトルから少し躊躇していた本なのですが、堀古さんらしい筋の通った文章で、投資への向き合い方として参考になりました。
ビジネス本は、はじめに、最後の章、おわりにの順番で読むことが私は多いです。
”おわりに”の9.11同時多発テロ発生時、日本のドル買い介入のところを読んだとき、誰がどんな思いで決断したのだろうと感銘を受け、最近涙もろいこともありますが、涙がでました。。。
リスクを取り巻く
リーマンショック、為替、国債、格差、資本主義、金利、雇用、年金、GPIF、保険、住宅、キャリア、資源 などなど
幅広い話題が本の中で展開されていて、堀古さんの投資に対する向き合い方を理解できた気がします。
プロジェクト屋さんだった私にとって、金融経済側の視点から”リスク”を語られるのも新鮮でおもしろかったです。
投資のステークホルダーである
為替、金利、雇用、経済、政治、市場
などと向き合いながら、堀古さんの教えを参考に投資していきたいと思います。
この本で、一番印象に残ったのは、
堀古さんの銀行に入社した時の支店長のお言葉で
「俺は毎朝、銀行に出勤したいと思ったことはない。しかし皆がやりたくないことをやっているから高い給料がもらえるのだと思ってる」
なるほどと思いました。
私もIT企業に入社した時の偉い人のお言葉で
「10年以上トップでいられる企業は少ない。この時期に入社する君たちに明るい未来があるかどうかはわからないが、いっしょに新しい会社を作っていこう」
を思い出しました。
なんで新入社員にそんな暗い話をするんだろうと当時はへこみましたが、偉い人の言葉どおり、HW全盛時代は10年も経過しないうちに終わり、激戦のSW、サービス主体の企業環境へ変貌しました。
(まとめ)
◇タイトル:リスクを取らないリスク
◇個人満足度 ★★★☆☆(3)
◇個人総評
リスクテイクの実行については、箇条書きレベルの記述しかなく、もっと具体的に掘り下げて説明して欲しかった。
◇個人アクション
・堀古さんの視座は共感できたので、堀古さんのファンド「新自由の女神」の積立は当面継続する。
・投資リスクを低減する為に、苦手なビジネス会計を、体系的に復習する。
・『リスクを取らないリスク』を取るリスク、つまりリスクを取らないとジリ貧になるというリスクを理解した上で、あえてそのリスクを取るという選択肢を残しながら、投資する。
【今日のひとこと】
リスクテイカー(リスクをとれる人)となれ!
(出典:『リスクを取らないリスク』堀古さんが訪問したニューヨークの幼稚園の教室に掲示されていた幼稚園のモットーの1つ)
(追記)
9月の新自由の女神の運用報告会の中で、『リスクを取らないリスク』を堀古さんのブロードウエイのオフィスに郵送すればサインして頂けるとの案内がありました。kindle版では、郵送できない。残念。
お会いする機会があれば、iPadでkindle版にサインしてもらえるかな??
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