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Brilliant Blue

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池松潤・嶋津亮太・仲高宏による共同マガジン。 オンライン・公開フィードバック番組『ブリリアントブルー』に関する情報をスクラップ記事的にこちらにまとめちゃいます。 ここも番組同様…
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#エッセイ

個の話を普遍的なテーマへ開くにはどうしたらいいのか?【エッセイ】

『開かれた文章はどうしたら書けるか』 これははつかさんから頂いた文章相談の言葉で、収録時にどの意味合いでこの言葉が使われたかはっきりせず明確に答えられずにいたものだ。しかし、番組公開後、はつかさんご本人よりしっかりと明言化されましたので、この場でお答えしたいと思う。 個を語りながら一般化する文章?というか、自分のことを書きながら読者を引き込むためには、という意図で『開く』と表現したんだと思います。 難しいお題が来ましたね。 『個の話を普遍的なテーマへ開くにはどうしたらい

桂花(金木犀)と試行錯誤と。   【#ブリリアントブルー おまけ】

【この短い散文は、はじめに中国語で書いたものをあとで日本語に訳したものになります。】 *** 毎年この時期になると、遠くからゆっくりと秋の足音が聞こえてくる。 昨日の夜はやっぱり好きだ。外は23度、北風。 そこかしこから流れてきたのは心に沁み入るような金木犀の香りだ。ねぇ、金木犀、あなたが私の手をしっかり握っていてくれたから、私は安らかな気持ちで歩くことができたよ。 マンションの敷地内いっぱいに金木犀の木が植えられている。 ある日、出勤しようとして一つ一つの金木犀

余韻・・・っていいよね。大好きな言葉だな。余韻の残る文章って・・・。

えっと、嶋津さんと池松さんと仲さんがYouTubeにあげておられる「ブリリアントブルー(輝く文章とは何か)」の第一回を昨夜、視聴しました。 時間の都合で半分までしか見れなかったけど、また別日に続きをと思っています。第二回もすでにリリースされているので遅ればせながらでございます。 第一回のテーマは余韻の残る文章の書き方についてでした。 なごやかな雰囲気で3人がそれぞれ独特のやわらかさを醸し出しながら、第一回ゲストの「きゆかさん」を囲み、お話されていました。 余韻の残る文

批評とアドバイス(#ブリリアントブルー)

文章のフィードバックなんて、今までしたことがなかった。 いや、家庭教師をしていた頃、生徒の文章にアドバイスを送ったことがある。スピーチコンテスト用の文章だというので、想いが伝わるような物語と、ドラマティックな構成を考えた。僕に言われたまま生徒が文章を組み立てて学校で提出すると「君、自分でちゃんと考えなさい」と原稿を突き返されたという。あまりにドラマティック過ぎた。良い文章だと思ったのだが、目的を果たせなかったという意味では失敗である。 * 加点法と減点法 今、『Bri

宇宙を潤す砂漠   #ブリリアントブルー

本文に入る前に… 【この文章は2年前に書いた「砂漠を愛している」という文章を「ブリリアント・ブルー 公開フィードバック」というオンラインイベントでフィードバックしていただき、リライトしたものになります。】 砂漠の、どこまでも緩やかに続いている砂の波を見たとき 人はどうなるか知っているだろうか。 ただ、歩き出すのだ。 砂の上を歩くと滑らかに足をとられ、柔らかく半歩引き戻される。 それでも足を止められない。 砂の世界に出会ったあの日から、私はことあるごとに砂漠の残像

Brilliant Blue

昨夜、『Brilliant Blue』という文章の公開フィードバック番組がはじまりました。 池松潤さんと仲高宏さんと僕が、希望者から依頼を受けて文章のフィードバックをするという内容です。「作品を批評をする」というよりも、依頼主の想い(例えば「たくさんの人に読まれたい」、「リリカルな表現にしたい」、「わかりやすい文章にしたい」)などを受けて、「その課題を解決するためにはどうすればいいか一緒に考えよう」というスタンスです。その対話の中で、「良い文章とは何か?」の輪郭を象っていく