人生が変わるとしたら、走ってみますか?
歩く~散歩~ウォーキング~スローランニング、という説明をしてきました。もうその次は察しがつきますよね。そう、いよいよ本格的に走ってみましょう!
これもまた三つの言葉があります。
ジョギング
ランニング
マラソン
どれも走るという意味には間違いありませんが、それぞれの使い分けはご存知でしょうか? 厳密にこうだという決まりはないそうです。でもおおむね言われているのが、強度の違いです。
軽い方から順に、ジョギング→ランニング→マラソン、と言われるのが一般的です。しかし、スローランニングという言葉があるように、ジョギングとランニングの明確な違いは最近ではなさそうです。マラソンは過酷だということは、誰でもお分かりでしょう。
軽く、走ってみない?
私がフルマラソンを走ろうと思ったのは、48歳の時でした。近くで第一回目のフルマラソン大会があると知ったのがきっかけでした。思い立って走ってみたところ、10分が走れませんでした。そんな状態でフルマラソンが走れるわけがありません。それからマラソン本を買って読み、書いてあるようなフォームをやってみようとするのですが、まったくできませんでした。相変わらず、10分が走れない日々が続いたのです。
そんな私が、約半年後には止まらず歩かずフルマラソンを、4時間8分で完走できました。なぜだと思いますか? 私は学生時代、運動嫌い、運動音痴で、なおかつ何一つやり遂げたこともなく、大人になってもいつも途中で諦める人生を送ってきました。なのに、諦めることをしなかったのです。
努力と根性
子供の頃には、「努力」「根性」という言葉が書いてあるペナントや土産物をよく見かけました。私がやり通せたのは、一言で言うと、この言葉に尽きます。だって、挫折しないでやり抜いたわけですから、努力と根性の賜物です。これは間違いないです。
その方法を簡単に説明しますと、「徐々に距離を伸ばしていった」というだけです。
最初は10分が走れなかったと書きましたが、10分は走れないけど、5分は走れたのです。だから、5分から始めました。5分が走れるようになると、6分が走れるようになり、7分が走れるようになり、そして10分が走れるようになったのです。
あとは同じです。10分走れるようになるということは、1kmちょっと走れるようになっているのです。それを続けていると、そのうち2kmが走れるようになったのです。すると、ある日には3kmが走れるようになりました。
そう聞くと「な~んだ」と、そっけなく思う人もあれば、「当たり前じゃない」と思う人もあることでしょう。そう、当たり前なのです。ただただ当たり前のことを、当たり前のように続けたことにより、20kmが走れるようになっていったのです。でも、マラソンの過酷なところは、そこからが本番です。20km走れたからといっても、30kmは走れません。だから、20kmを何度も走ろうとするのですが、そう何度も走れるものではありません。疲れるし痛みが出てくるし、何よりも「イヤになります」から。
悪魔の囁きが聞こえる
「なんでこんなことしてるんだろう」と思うようになり、「やめてまえ!」という、悪魔の囁きが頭の中をグルグル巡ります。悪魔に言われるがままに止まると、もうそこからは走れなくなり歩いて帰ります。そんなことを何度も繰り返しながら、自分との戦いを経た上で、フルマラソンの日を迎えたのです。
当日は根性、根性、根性の繰り返しでした。「やめたくない」「止まりたくない」「歩きたくない」という気持ちだけで、ゴールまで行けました。
私はフルマラソンに挑戦したことで人生が変わりました。皆さんにもお勧めしたい気持ちでいっぱいです。しかし、最初からフルは考えなくていいと思います。近所の市民大会では、5kmや10kmという距離があります。まずは、5kmに挑戦してみるという目標を立ててほしいです。5km完走できたら、翌年は10kmに挑戦する。そんな考え方で、とにかく走るということをやってみてほしいです。
「歩く」と「走る」の違いは歴然としていて、運動効果がまったく違います。健康寿命を長く延ばしたいのであれば、ぜひ走ってほしいです。まずはスローランニングから始めて、ランニングへ移行できると良いですよね。何歳からでもできます。走ることを習慣化できた私は、仕事にも遊びにもいろんな方面に役立っています。あなたもきっと人生変わりますから、ぜひ!