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膝が痛む原因は、膝関節にありません。患者が膝が痛いと訴えても、それは「膝関節が痛い」わけではなく、「膝に付着している筋肉が痛い」のが原因です。という話を昨日書きました(→昨日の記事)。その件について、今日は解説いたします。

「膝が痛いという場合、具体的に膝のどこが痛いですか?」と尋ねると、ほとんどの人が「ここ」という場所を指すことができません。「なんとなく、膝の中の方」と答える人ばかりです。確かに膝関節の内部だとしたら、指で指すことは不可能です。しかし「ここは痛みますか?」と押してみると「痛い痛い!」と大きな声をあげられます。「じゃあ、膝関節ではないですね」と言うと、「そこはなに?」と聞き返されます。

「太ももです。」

自分の太ももが痛いのに、膝が痛いと勘違いされているのです。そんなこと想像もできませんよね? しかし実際に私の整体院に来られる人の100%みんなが同じです。

では少し解説しましょう。

膝の上には太ももの筋肉「大腿四頭筋(だいたい・しとうきん)」があります。筋肉というのは、必ずどこかの骨に付着しているもので、骨と骨の間にあるのです。細かくは靱帯も存在しますが、今は省いてお話しします。

今回の話では、股関節と膝関節の間にあるのが、大腿四頭筋です。筋肉の名称で固定すると間違いやすいので、ここではあえて「太もも前側の筋肉」とさせていただきます。

太ももの前側の筋肉は、立ったり歩いたりする時に多く使われます。立つと足にすべての体重がかかるのは分かりますよね。歩く時には、片足に全体重が乗る瞬間があります。体重が重い人ほど、片足にかかる負担が大きいこともお分かりいただけますよね?

特別な運動をしていなくても、日常生活だけでも筋肉は常に動いています。要するに筋肉に負荷をかけながら生きているのです。それは足だけに限らず、腕や目もすべてです。

今回は足の話をしますが、太ももの前側の筋肉を常に使いながら動作をして生きています。筋肉を使うと必ず疲労物質が生まれます。その疲労物質が急激にできると「筋肉痛」となって現れることもあります。これは誰でも経験したことがあるので分かるはずです。

しかし日々の生活をしているだけでも、疲労物質が少しずつ溜まっていきますので、ほとんど気付きません。気付かないままどんどん溜まったとしたら、筋肉が従来の仕事をしなくなっていくのです。健康な状態では、筋肉が100の仕事ができるとしたら、筋肉の仕事を疲労物質が邪魔をしてしまって、80だったり、50だったりと、従来の力を筋肉が発揮できなくなっていきます。

これが太もも前側で起こると、全体重の負荷が太もも前側の筋肉で支えきれなくなり、膝関節に余計な負担がかかることになります。それが続くと、そのうち「膝が痛く」なります。これが初期状態です。

しばらくは我慢できても、徐々に負担が重くなり、膝の中の軟骨に傷が入ります。すると膝が腫れたり、熱を持ったり、水が溜まったりという症状が現れます。ここで中期の状態です。

いかがでしょう? あなたは初期段階? それとも中期?

年齢や生活の仕方にもよりますが、初期段階で膝が痛いと言って整形外科へ行く人がとても多いです。それもそのはず、「昨日までそんなに痛みはなかった」と思われているからです。しかし本当は、病院へ行こうと思うもっと前から、違和感があったはずです。ところが多くの人はその違和感に気付かず、あるいは気付いていたとしても痛いわけではないから、放っておいて症状が悪化したわけです。

だから初期症状のあ場合、膝関節に原因はなく、太もも前側の筋肉疲労が原因で膝が痛いと勘違いしているだけ。というのが私の見立てです。これは私が整体師として来院される方のお体を施術して感じていることであって、医学的根拠はありません。

しかし、太もも前側の筋肉に対して施術をすれば、皆さん痛みが緩和しますので結果としてはOKなんです。医学がどうとか、言葉がどうとか関係なく、痛みが取れて健康な状態になれば何も問題ないと思いませんか?

これは私が膝を治してあげたのではありません。患者さんの自己免疫力がよりよく働くようにお手伝いをしただけです。そう、治したのは患者さん本人の力によるものなのです。あなたにもその力は備わっています。ただ、残念なことにそのスイッチの入れ方を知らないだけなのです。どうすれば入れることができるか? それはこれからおいおい書いていきますので、また読んでくださいね。

ランナー向けに解説した動画ですが、一般の人にも通じる内容になっていますのでご覧ください。↓YouTube映像


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