ソロキャンプは孤独ではなく、壮大なソロプロジェクト
最近、キャンプが大流行だそうで、中でもソロキャンプの人気が高いそうです。ひとりだけでキャンプに出かけ、キャンプ場で同じソロキャンパーと出会っても挨拶程度で済ませ、とくに会話をしないそうです。「会話してしまうと、ソロの意味がなくなる」と言われると、納得できる話です。
「なぜ、ソロがいいんですか?」
「一人になりたいから」
とてもシンプルな答えでした。私のような一人者には関係ない話かもしれません。朝起きても、家に帰っても、ずっと一人です。ひどい時には誰とも喋らない日だってあります。自炊もしますから献立考えるのも大変。
複数で暮らしていると「一人になりたい」と思うのも無理ありません。人間関係からストレスを受けます。ストレスから開放されるために、一人になるのは自然なことだと思います。家族で暮らしていても、一人になりたい時間ってあるわけですから、離れたい時があるのが当たり前だと言えるでしょう。
ではなぜそれがキャンプなのでしょう?
自分一人で完結する!
これはあくまでも私の勝手な想像ですが、自分の力量を他者に十分な評価をされていない現れではないかと思うのです。
ただひとりになりたいだけなら、静かな場所へ行けばいいだけです。それがキャンプとなれば、あれやこれやと、いっぱい準備が必要で、行ってからもいっぱいやることがあります。しかも一から十まで一人で完結しなければならないわけです。
仕事であれば、他者と協力しながら、あるいは分担してこなしていきます。家庭だって同じです。自分一人で完結するものは、ほとんどないでしょう。
家事を全部やっている専業主婦であれば、おそらくソロキャンプへ行きたいという気持ちにはならないことと思います。
ソロキャンプは、自己確立するための、壮大なソロプロジェクト
ソロキャンプに行くということは、すべてを自分の手に収めるということです。存在価値を自分で認め、すべての責任を負い、やりがいを100%にすることが最大の目的ではないかと思います。
成功しても失敗しても、全部自分が受け止める、そんな壮大なプロジェクトはなかなかありません。だからこそ、準備を綿密に行い、計画を立て、実行し、反省して次に備えます。
ソロキャンプは、いわばソロプロジェクトなのです。成功したら、とてつもなく大きな満足感を得ることができます。それは、自己満足を超越した「自己確立」であり、評価を他者に委ねるのではない、壮大なミッションなのです。
自然の中に身を置き、マイナスイオンをいっぱい浴びてリフレッシュもできるわけですから、人気が出るのも頷けます。