読書感想文　『右園死児報告』

【右園死児報告】



この調査報告体系は安全である。



右園死児という名の人物あるいは動物、無機物が災害をもたらす。怪異的なものの報告をまとめた禁忌的な本。。。だけだと途中までは思っていた。


相当数の報告が上がっており、読んでいてそのバリエーションの多さに驚かされる。さすが明治二十五年から続く報告体系というだけはある。



これだけの報告が序盤に披露され、後半は伏線を回収してこの得体の知れないモノの全体像が明らかになって終わるのかなと思ったら、どうやらそう簡単には右園死児は終わらせてくれないらしい。



後半の展開は前半の報告体系とは一変して、臨場感のある展開が待っている。



日本がもし人知を超えた存在と遭遇、対処するとしたら、、、こんな結末にならないためにも、広まってはいけない報告だった。しかし、こうして出版されてしまったからにはもうこの国の人たちは、こいつらに打ち勝つ覚悟を決めなければならない。


その覚悟がある人はどうぞこの本を手に取ってください。
ただし、右園死児化しても私は責任をとれませんけどね。




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