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読書感想文 『わたしの知る花』
【わたしの知る花】
泣いた。 最後泣かずにいられなかった。
花と人が紡ぐ、儚くもあり、辛くもあり、幸せでもある、ある老人による人生の物語。
犯罪者だと町で噂されていた老人が孤独死した。
読んでみるとら犯罪者と噂されていた老人からは想像が出来ないような、綺麗な花のような温かさと、散っていく花のような儚さを伴う物語だった。
現在と過去を行き来しながらこの老人(平 へい) に纏わる過去の体験と、なぜ犯罪者と噂されているのかが明らかになってくる。さらに、その結果彼に訪れた悲劇は胸を打たれる。
平と関わりがあった人々から語られるこの物語の組み上がり方がとても素敵。読み進めるごとに平という老人の境遇に胸が苦しくなる。けれど最後はたくさんの花々が彼を祝福してくれているような、報われた気持ちになった。
花をもらってくれるような素敵な大人になりたいな。
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