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読書感想文 『君が手にするはずだった黄金について』
【君が手にするはずだった黄金について】
・2024年本屋大賞第10位
これはフィクションだと頭では理解していても、本当はエッセイなのでは??と思ってしまった。むしろ、「最後の受賞エッセイだけがフィクションです。」と言われても納得してしまいそう。間違いないのは、この小説の内容もリアルの捉え方についても、判断するのは自分自身であることかな。
どの短編もシチュエーションが小説としてリアルというより生々しく、語り手の『僕』が感じるモヤモヤ感のようなものがダイレクトに伝わってくる。正直言って自分は体験したくないけど、どこかで似たような体験をしたことがある気がする、という絶妙な構成。
プロローグから一貫してテーマがあるとしたら、「人はどういう自分に見られたいか」もしくは「人は他人をどんな見方をしているか」だろうか。全くの正反対のテーマのようだけど、人間関係とは自分を見せることであり、相手を見ることでもある。それをまるでエッセイのように、生々しく上手に描いていると感じた。
他人の目を気にすればするほど、自分の置き場所があやふやになる。それほど怖いことは無いな。それにしても、小川哲さんのサインは可愛さしか無いな。。。🙂←こんな感じ。
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